「情報のやり取り、連絡の伝達をスムーズにしたい」「データファイルの共有を迅速安全に行いたい」など、大学や研究機関で業務プロセスの効率化を検討しているケースは少なくありません。
本記事では、業務上の連絡やデータ共有などを高いセキュリティのもと行えるビジネスチャットについて、利用するメリットからツールの選び方までを解説します。
大学・研究機関でビジネスチャットの導入がおすすめな理由
ビジネスでの利用に特化したツールであるビジネスチャットは、大学・研究機関への導入にも適しています。理由としては、情報伝達のスムーズ化と高セキュリティ性が挙げられます。
情報伝達がスムーズになり業務効率化にもつながる
ビジネスチャットツールは、リアルタイムでメッセージのやり取りができるツールです。大学・研究機関では、学生や職員の間で研究やプロジェクトに関するスムーズな情報共有が求められるため、ビジネスチャットによるリアルタイムなやり取りが適しています。
ビジネスチャットでは、研究に関連するメンバーでグループを作成し、そのグループ内でチャットや資料、スケジュールなどの共有が可能です。急いでグループメンバーに連絡事項やデータを送らなければならないときにも、一括で連絡・データ送信を済ませられます。また、ビジネスチャットの情報はログとして残り、連絡を受け取る側が忙しい場合には、時間があるときにメッセージを見て返信できる点もメリットのひとつです。
チャット上では、グループ以外に1対1でのやり取りも行えます。個人でのやり取りなら、詳細な内容まで気軽に話がしやすいため、メンバー同士のコミュニケーションの活性化にもつながります。
メールよりもセキュリティ性が高い
ビジネスチャットは、メールよりも高いセキュリティが期待できるコミュニケーションツールです。メールでは、送信時にメールアドレスを間違えたり宛先を選び間違えたりすることで、目的とは違う相手に誤送信し、情報が漏れてしまうリスクがあります。
これに対し、ビジネスチャットでは、登録している相手を選択してからメッセージやデータを送ります。送る相手を選び間違うリスクはあるものの、メールで誤送信するケースよりは安全です。
また、メールを利用していると、フィッシング詐欺メール、ウイルスメールなどの攻撃に遭うリスクもありますが、セキュリティレベルが高いビジネスチャットでは、危険ななりすましメールやウイルスメールなどが送られてきません。
大学・研究機関で利用するビジネスチャットにおける注意点
高いセキュリティ性が求められる
大学や研究機関には不正アクセスやウイルス感染などさまざまなサイバー攻撃のリスクがあるため、高いセキュリティ性が必要とされています。チャットはメールよりも高いセキュリティが期待できます。なかでもセキュリティレベルの高いビジネスチャットは、機密性の高いデータのやり取りにも使用可能です。
高いセキュリティ性を有するビジネスチャットには、不正アクセスを防ぐためのログイン可能なIPアドレスの制限や端末認証、情報の漏えいを防ぐためのデータ暗号化といった機能が搭載されています。
他方、個人ユーザー向けのプライベートチャットは、家族や友人グループなどのやり取りなどで利用されるツールです。ビジネスでの利用を目的に作られたビジネスチャットほど高いセキュリティが期待できない点に注意が必要です。
カスタマイズ性が求められる
大学や研究機関ごとに、必要とされるビジネスチャットの機能も異なるため、カスタマイズ性も重要です。
ビジネスチャットの基本機能には、1対1のチャット、グループチャット、データ共有、メッセージやデータの検索機能があります。さらには、メッセージに対して簡単に回答を返せるスタンプ機能、音声・ビデオ通話機能などもあり、これらを用いてコミュニケーションを図ることが可能です。
こうした基本機能以外にも、ビジネスチャットでは、カレンダー連携機能やグループ内で共有できるタスク管理機能、ファイル管理機能など、さまざまな機能をカスタマイズできるものがあります。組織のニーズに合う機能を追加、拡張できるツールを選べば、使いやすさがアップします。
コストが大きくなる可能性がある
大学・研究機関には教員や職員などの人数が多く、1000以上のアカウントを準備しなければならない場合もあります。
ビジネスチャットを導入する場合、クラウド型では1アカウントごとの従量課金、もしくはユーザー数に応じた定額料金がかかるケースが多いため、人数が多い大学・研究機関のビジネスチャット導入では毎月高めのコストがかかる点に注意が必要です。
他方、オンプレミス型の導入には自社サーバーにシステムを構築しなければならず、導入時に高額の費用が発生します。導入後には、運用・管理も必要になるため、管理に費用や手間がかかります。
ただし、ビジネスチャットの導入にコストをかけても、実際にユーザーが利用しないと意味がありません。機能や操作性などが大学での利用に適したツールかどうかを充分検討してから導入することが重要です。
大学や研究機関向け ビジネスチャットツールの選び方
セキュリティ性が高いものを選ぶ
重要な研究資料や個人情報などのデータを扱う大学や研究機関には、セキュリティ性が高いツールを選ぶのがおすすめです。ビジネスチャットツールには、それぞれ特徴が異なるクラウド・オンプレミス・閉域網という3種類の利用状況があり、希望するシーンに適したものを選択すると高いセキュリティが期待できます。
この観点からおすすめなのが、クラウドではISO27001認証を取得したセルフマネージドサービスで提供される、高いセキュリティ性を誇るビジネスチャット「Rocket.Chat」です。オンプレミスの場合は大学内のクローズなネットワークの中、セルフホスティングで利用できるため、外部から第三者が侵入しにくくなり、さらに高いセキュリティが期待できます。
また、「Rocket.Chat」は米連邦政府のオフィス、省庁、軍部などでも利用されています。閉域網のある高いセキュリティが求められる環境でもオンプレミスでツールを導入でき、強固なセキュリティの確保が可能です。
柔軟にカスタマイズできるものを選ぶ
先述のとおり、ビジネスチャットの基本機能には、グループチャット、ファイル共有機能、ビデオ通話などの機能があります。ほかにも、ビデオ会議で必要な録画機能、会議リンクの共有といった多くの機能が利用できると便利です。
仕様があらかじめ決まっていて、使える機能が限定されているチャットサービスとは異なり、「Rocket.Chat」では基本機能に加えてビデオ会議からタスク管理機能、ファイル管理、カレンダー連携など、さまざまな機能をカスタマイズ可能です。追加できる機能が充実しているため、組織に必要な機能をいろいろと選択して使えます。
無料トライアルが利用できるものを選ぶ
ビジネスチャットツールが組織に合っているかどうかは、実際に使って試してから導入を決めるのが安心です。ツールの導入にはコストがかかるため、導入してからやっぱり合わなかったという場合には、それまでにかかった費用が無駄になります。そこで、導入前に無料で試せるツールを選ぶと、費用をかけなくてもユーザーが使用した際の意見を確認してから導入するかどうかを決められます。
「Rocket.Chat」には無料版の「Community」プランがあり、費用をかけずに使うことが可能です。無料版を使って納得してから機能面が充実している「Enterprise」プランへのアップグレードもでき、適した利用方法を選べます。「Rocket.Chat」のSaaSプランは、30日間の無料トライアルも利用可能です。充実した機能を、費用をかけずに30日間試せるため、安心して始められます。
まとめ
大学・研究機関で研究やプロジェクトなどに関するさまざまな情報を迅速にやり取りするためには、リアルタイムで連絡が取り合えるビジネスチャットツールの利用がおすすめです。閉域網で利用可能な高いセキュリティが期待できるツール、大学・研究機関によって異なる使い方に対応できるカスタマイズ性の高いツールを選定することで、セキュアな環境と業務効率化の実現が可能です。
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