【2026年版】Rocket.Chatのシステム連携完全ガイド|
Teams・Slack・GitHub・AD連携まで徹底解説

 島村 奉明

社内チャットとしてRocket.Chatを導入したものの、「TeamsやSlackとの連携はできるの?」「GitHubの通知をチャットで受け取りたい」「Active Directoryと一元管理したい」と感じている担当者は少なくありません。

ビジネスチャットの価値は、単体機能だけでなく既存ツールとの連携によって大きく広がります。しかし連携方法はツールによって異なり、どこから手をつければよいかわかりにくいのが現実です。

本記事では、Rocket.Chatが対応する主要な連携ツールの一覧と、それぞれの連携方法・選び方・活用イメージを一か所でまとめて解説します。

対象読者

  • ビジネスチャットのシステム連携を検討している情報システム担当者
  • Rocket.Chatの導入や運用管理を任されているエンジニア

課題

  • 複数のツールに情報が分散し、業務効率が低下している
  • 既存システムとチャットを連携させ、通知や業務を自動化したい

この記事で分かること

  • Rocket.Chatにおけるシステム連携の仕組みと主要な連携ツール
  • TeamsやSlack、ADなど用途別の具体的な連携方法と選び方
  • 連携を安全かつ効果的に運用するためのセキュリティと設計のコツ

まずはRocket.Chatの全体像を資料で確認する

Rocket.Chatの連携機能とは?(定義・仕組み)

Rocket.Chatとは、WebhookおよびAPIを通じてMicrosoft Teams・Slack・GitHubなど主要ツールと連携できるオープンソースのビジネスチャットツールです。Rocket.Chatの連携機能とは、ビジネスチャットを中心として社内のさまざまなシステムやツールを接続し、業務効率化を実現する機能のことです。オープンソースのビジネスチャットツールであるRocket.Chatは、単なるコミュニケーションツールにとどまらず、業務のハブとして機能する柔軟な拡張性を備えています。外部のシステムから通知を受け取ったり、チャット画面から他のシステムを操作したりできるため、業務の分断を防ぎ、シームレスな情報共有が実現できます。

WebhookとAPIで実現する外部ツール連携の仕組み

WebhookとAPIで実現する外部ツール連携の仕組みについて、わかりやすく解説します。Rocket.Chatは、主にWebhookとREST API(レストエーピーアイ)という2つの技術を利用して、外部のシステムとデータをやり取りできます。

Webhookは、あるシステムで特定のイベントが発生した際に、リアルタイムで別のシステムへデータを送信する仕組みです。たとえば、顧客管理システムで新しい問い合わせが登録された瞬間に、Rocket.Chatの特定のチャンネルへ自動的に通知を送ることができます。システム側からの自動通知をチャットに集約できるため、重要な情報の見落としを防ぐことができます。

一方のREST APIは、プログラムを通じてRocket.Chatの機能を外部から直接操作するためのインターフェースです。API(アプリケーションプログラミングインターフェース)を利用することで、外部システムからメッセージを送信するだけでなく、新しいチャンネルを作成したり、ユーザー情報を更新したりするような複雑な処理も実行できます。用途に応じてこれらを組み合わせることで、自社の業務フローに合わせた柔軟なシステム連携を構築できます。

Rocket.Chatが連携できる主要ツール一覧

Rocket.Chatが連携できる主要ツール一覧をご紹介します。Rocket.Chatは、標準機能や専用のアプリを追加することで、多くの有名なビジネスツールと簡単に連携できます。以下に、業務の目的別に代表的な連携ツールを整理しました。

業務の目的 連携できる主要なツール・システム 連携によって実現できること
コミュニケーション Microsoft Teams、Slack 他のビジネスチャットツールとメッセージを相互に送受信できます。
開発・プロジェクト管理 GitHub、GitLab、Jira ソースコードの更新やタスクの進捗状況をチャンネルに自動通知できます。
認証・アカウント管理 Active Directory、LDAP、SAML 社内の認証基盤と統合し、安全なシングルサインオン(SSO)環境を構築できます。
カスタマーサポート 各種チャットボット、CRMシステム 顧客からの問い合わせをチャットで受け取り、担当者が迅速に回答できます。

このように、Rocket.Chatは多岐にわたるツールと連携できるため、社内に散在する情報を一つの場所に集約できます。また、独自の社内システムであっても、WebhookやAPIを活用することで連携を構築できます。

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【用途別】Rocket.Chatの主要連携ツールと選び方

【用途別】Rocket.Chatの主要連携ツールと選び方

【用途別】Rocket.Chatの主要連携ツールと選び方について解説します。ビジネスチャットのシステム連携において、自社の業務課題や利用環境に合わせた適切なツールを選択することが重要です。Rocket.Chatはオープンソースの柔軟性を活かし、さまざまな外部ツールと連携できます。以下の表は、主な連携ツールとその用途を整理したものです。

連携ツール 主な用途 期待できる効果
Microsoft Teams 既存環境との橋渡し 社内外のコミュニケーションを統合できます
Slack 複数チャットの同時活用 部門間の情報共有を円滑化できます
GitHub 開発通知の集約 開発業務の進行を可視化できます
Active Directory アカウント管理の一元化 セキュリティと利便性を両立できます
FAQチャットボット 問い合わせ対応の自動化 ヘルプデスクの業務負担を軽減できます
AWS 自社サーバの構築 柔軟なインフラストラクチャを構築できます

Microsoft Teams連携|既存のTeams環境と橋渡しする方法

Microsoft Teams連携|既存のTeams環境と橋渡しする方法について説明します。日本マイクロソフト株式会社が提供する「Microsoft Teams」と連携することで、異なるビジネスチャットを利用している部門間でもスムーズにメッセージを送受信できます。既存の環境を大きく変更することなく、コミュニケーションの分断を解消できるため、業務効率化を実現できます。また、外部のパートナー企業がMicrosoft Teamsを利用している場合でも、自社のRocket.Chatから直接やり取りを継続できます。

Slack連携(SlackBridge)|SlackとRocket.Chatを同時活用する方法

Slack連携(SlackBridge)|SlackとRocket.Chatを同時活用する方法について解説します。株式会社セールスフォース・ジャパンが提供する「Slack」と連携することで、両方のビジネスチャット間でメッセージやファイルを双方向に同期できます。開発部門はSlackを利用し、全社共通のツールとしてはRocket.Chatを導入するといった柔軟な運用を選択できます。特定のチャンネルを連携させることで、必要な情報だけを共有し、情報漏えいのリスクを低減できます。

GitHub連携|開発チームの通知・進捗をチャットに集約する方法

GitHub連携|開発チームの通知・進捗をチャットに集約する方法について説明します。ギットハブ・ジャパン合同会社が提供する「GitHub」と連携することで、ソースコードの変更や課題の更新通知をRocket.Chatのチャンネルから直接受け取ることができます。開発の進捗状況をリアルタイムで把握できるだけでなく、チーム内の迅速な意思疎通を促進できるため、プロジェクトの進行を円滑に管理できます。Webhookを活用することで、通知内容を細かくカスタマイズできます。

Active Directory(AD)連携|アカウント管理・LDAP認証を一元化する方法

Active Directory(AD)連携|アカウント管理・LDAP認証を一元化する方法について解説します。日本マイクロソフト株式会社が提供する「Active Directory」と連携することで、従業員のアカウント情報やパスワードを社内システムと統合して管理できます。ユーザーは既存の社内認証情報を用いてRocket.Chatにログインできるため、複数のパスワードを記憶する負担を軽減できます。また、管理者は退職者のアカウントをActive Directoryから削除するだけで、Rocket.Chatへのアクセス権限も自動的に取り消すことができます。

FAQチャットボット連携|問い合わせ対応を自動化する方法

FAQチャットボット連携|問い合わせ対応を自動化する方法について説明します。AI(人工知能)を活用したチャットボットツールと連携することで、社内ヘルプデスクや顧客からのよくある質問に対する回答を自動化できます。従業員がチャット上で質問を入力すると、ボットが社内データベースから適切な情報を検索し、即座に回答を提示できます。担当者の業務負担を大幅に削減できるだけでなく、24時間体制での迅速なサポートを提供できるため、組織全体の生産性を向上できます。総務省の令和5年版情報通信白書のデータからもわかるように、デジタル技術を活用した業務効率化は多くの企業で推進されています。

AWSへの自社サーバ構築|クラウド環境でRocket.Chatを運用する方法

AWSへの自社サーバ構築|クラウド環境でRocket.Chatを運用する方法について解説します。アマゾンウェブサービスジャパン合同会社が提供する「AWS」などのクラウドインフラストラクチャ上に自社サーバを構築することで、高い拡張性とセキュリティを備えた環境でRocket.Chatを運用できます。オンプレミス環境と同様にデータを自社で完全に管理できるため、厳格なセキュリティ要件が求められる企業でも安心して導入できます。利用規模の拡大に合わせてサーバのリソースを柔軟に変更できるため、長期的な運用コストを最適化できます。

※「Microsoft Teams」「Active Directory」は、Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標または商標です。
※「Slack」は、Slack Technologies, Inc.の登録商標または商標です。
※「GitHub」は、GitHub, Inc.の登録商標または商標です。
※「AWS」は、Amazon.com, Inc.またはその関連会社の商標です。

Rocket.Chatの連携を最大限に活かすポイント3選

Rocket.Chatの連携を最大限に活かすポイント3選

Rocket.Chatの連携を最大限に活かすポイント3選について、システムの利便性と安全性を両立させるための具体的な手法を解説します。ビジネスチャットは外部のシステムと連携することで業務効率を大幅に向上させることができますが、設定や運用方法を誤るとセキュリティリスクや業務の混乱を招く可能性があります。ここでは、システム連携を成功に導くための重要なポイントを3つの視点から紹介します。

連携前に確認すべきセキュリティ要件

連携前に確認すべきセキュリティ要件として、データの保護と不正アクセスの防止を徹底することが求められます。ビジネスチャットには機密情報が多数集約されるため、外部システムと連携する際は、認証方式やアクセス権限の設計を慎重に行う必要があります。特に、シングルサインオン(SSO)や多要素認証(MFA)を導入することで、利便性を損なわずにセキュリティレベルを向上させることができます。

また、連携するシステム間でやり取りされる通信は、常に暗号化されているかを確認することが重要です。総務省が公開しているテレワークセキュリティガイドラインでも、クラウドサービスや外部システムを利用する際のアクセス制御や認証強化の重要性が指摘されています。自社のセキュリティポリシーに準拠した連携方法を選択し、不要な権限を与えない最小権限の原則を適用することが、安全な運用を実現するための鍵となります。

Webhookとネイティブアプリの使い分け

Webhookとネイティブアプリの使い分けは、連携の目的や開発リソースに応じて適切な手段を選択することが重要です。Rocket.Chatでは、外部システムからの通知を簡易的に受け取る機能と、双方向の高度なやり取りを行う機能を利用できます。それぞれの特性を理解し、業務要件に合った連携方式を採用することで、開発コストを抑えつつ効果的なシステム連携を実現できます。

以下の表は、Webhookとネイティブアプリ(Rocket.Chat Apps)の主な違いと使い分けの基準をまとめたものです。

連携方式 特徴と仕組み 主な用途 開発の難易度
Webhook(Incoming/Outgoing) HTTPリクエストを利用して、システム間でシンプルなデータの送受信を行うことができます。 監視システムからのアラート通知や、問い合わせフォームからの自動通知を受け取ることができます。 低(既存の仕組みを利用しやすく、専門的な知識が少なくても設定できます)
ネイティブアプリ(Rocket.Chat Apps) Rocket.Chatの内部で動作する専用のアプリケーションとして、API(アプリケーションプログラミングインターフェース)を利用した高度な連携を行うことができます。 チャット画面上から直接外部システムを操作したり、複雑なワークフローを自動化したりすることができます。 高(プログラミング知識が必要となります)

単方向のシンプルな通知であればWebhookを活用し、チャット上から外部システムを操作するような双方向の連携が必要な場合はネイティブアプリを開発する、というように要件に応じて使い分けることが推奨されます。

連携後の運用・通知設計のコツ

連携後の運用・通知設計のコツとして、情報過多を防ぎ、必要な情報が確実に伝わる環境を構築することが挙げられます。複数のシステムからビジネスチャットへ大量の通知が届くようになると、重要なメッセージを見落とす原因となります。そのため、通知のルールやチャンネルの構成をあらかじめ設計しておくことが不可欠です。

通知レベルに応じたチャンネルの分割

通知レベルに応じたチャンネルの分割を行うことで、情報の重要度を視覚的にわかりやすく整理できます。例えば、緊急のシステム障害アラートを受信するチャンネルと、日々の業務報告や軽微なログを受信するチャンネルを分けることで、対応の優先順位を明確にすることができます。

メンションの適切な活用と制限

メンションの適切な活用と制限を設けることも、運用を円滑にするための重要な要素です。システムからの自動通知において全体メンションを多用すると、ユーザーの集中力を削ぐことにつながります。緊急対応が必要な担当者のみにメンションが飛ぶように設定し、その他の通知はメンションなしで記録として残す運用にすることで、業務の妨げになることを防ぐことができます。

定期的な連携設定の見直し

定期的な連携設定の見直しを実施することで、常に最適な運用状態を維持できます。業務プロセスの変化に伴い、不要になった通知や使われなくなった連携システムが発生することがあります。定期的にログや利用状況を分析し、不要な連携を解除することで、システムのパフォーマンス低下を防ぎ、すっきりとしたチャット環境を保つことができます。

Rocket.Chat 連携に関するよくある質問(FAQ)

Rocket.ChatはMicrosoft Teamsと同時に使えますか?

Rocket.ChatはMicrosoft Teamsと同時に使えますかという疑問について、両方のツールを併用して運用できます。専用の連携アプリやWebhook(ウェブフック)を活用することで、異なるチャットツール間でもシームレスにメッセージを送受信できます。部署ごとに利用するツールが分かれている場合でも、情報を一元化してコミュニケーションの分断を防ぐことができます。

Active Directory連携に必要な環境・ライセンスは?

Active Directory連携に必要な環境・ライセンスは、自社のネットワーク構成や利用するエディションによって要件が変わってきます。オンプレミス環境やクラウド環境に構築されたActive Directoryサーバーから、LDAP(Lightweight Directory Access Protocol)プロトコル経由でユーザー情報を取得できるネットワーク経路を確保できます。また、一意の識別子を用いてアカウント情報を同期できるため、管理者の運用負担を大幅に軽減できます。

連携設定に専門的なエンジニアは必要ですか?

連携設定に専門的なエンジニアは必要ですかという疑問について、基本的な連携であれば管理画面からGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)操作のみで設定できます。既存のアプリや標準のWebhook機能を利用する場合は、プログラミングの深い知識がなくても連携を実現できます。ただし、高度なセキュリティ要件を満たすシステムを構築する場合は、総務省が公開しているテレワークセキュリティガイドラインから推奨される設定基準を確認し、専門知識を持つ技術者と相談しながら進めることで安全に運用できます。

クラウド版とオンプレミス版で連携できるツールに違いはありますか?

クラウド版とオンプレミス版で連携できるツールに違いはありますかという点について、基本的にはどちらの環境でも同等の連携機能を利用できます。ただし、オンプレミス版の場合は自社ネットワークのファイアウォール設定などによって、外部のクラウドサービスから通信を受信するための追加設定が必要になる場合があります。

提供形態 外部ツール連携の自由度 ネットワーク設定の要件
クラウド版 標準アプリやWebhookをすぐに利用できます インターネット経由で容易に通信できます
オンプレミス版 自社独自の社内システムとも柔軟に連携できます 外部から通信を受け入れるためのポート開放などを設定できます

環境に合わせて適切な提供形態を選択することで、自社のセキュリティポリシーを遵守しながら効率的なシステム連携を構築できます。

まとめ

本記事では、Rocket.Chatのシステム連携について、その仕組みや主要な外部ツールとの連携方法、運用を成功させるためのポイントを解説しました。

Rocket.Chatは、WebhookやAPIを活用することで、Microsoft TeamsやSlack、GitHub、Active Directoryなど、既存の業務システムと柔軟に連携することが可能です。用途に合わせて適切なツールを連携させることで、情報の集約やアカウント管理の一元化が実現し、業務効率が飛躍的に向上します。

連携機能を最大限に活かすためには、導入前のセキュリティ要件の確認や、現場の負担を減らす適切な通知設計が不可欠です。自社の運用環境に合わせた最適なシステム連携を構築し、ビジネスチャットの価値をさらに高めていきましょう。

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この記事の執筆・監修者
島村 奉明
三和コムテック株式会社
Rocket.Chatプロダクトマネージャー
PCハードメーカーの企画営業としてエンタープライズ企業を担当、2023年三和コムテックに入社。
新規ソリューションの営業・企画面にて参画。中小企業から年商1,000億円以上の企業まで幅広く対応。
PCIDSS保持に関するセキュリティソリューションの導入を支援。脆弱性診断系を専門分野とする。
近年は、金融機関、カード会社、流通事業者へのセキュリティコミュニケーションツールとしてオンプレミスチャットの導入を推進。Security情報の啓蒙活動に従事し、お客様イベントにて講演多数。

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