GWから既に1か月が経過しましたが12連休を過ごされた方も多い中、日本国内・海外ではこの休暇中にも複数の深刻なサイバーインシデントが発生していました。
長期休暇中はセキュリティ担当者の対応が手薄になりやすく、攻撃者にとって格好の狙い目です。
本記事では、2026年GW期間中に実際に発生したサイバーインシデントをピックアップし、そこから読み取れる3つの傾向と、企業が今すぐ実施すべき具体的な対策を解説します。
対象読者
- 企業のセキュリティ担当者や情報システム部門の方
- 長期休暇の対策を見直したい経営層
課題
- GW中のサイバー攻撃リスクや最新の手口がわからない
- 具体的なセキュリティ対策や初動対応の方法を知りたい
この記事で分かること
- 長期休暇中にサイバー攻撃が増加する根本的な理由
- 2026年GWの最新事例から読み解く攻撃の3つの傾向
- 企業が今すぐ実施すべき開発環境の保護など3つの対策
休暇中の初動対応の遅れを防ぎ、サプライチェーン全体を守るための具体的なノウハウが得られます。
なぜ長期休暇中はサイバー攻撃が増えるのか?

なぜ長期休暇中はサイバー攻撃が増えるのか、その背景には企業側の防御体制が手薄になるという明確な理由が存在しています。GW(ゴールデンウィーク)や年末年始などの長期休暇中は、多くの企業で業務が停止し、システムを監視する人員が減少するため、サイバー攻撃の標的になりやすい状況が生まれます。
実際に、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)から発表されている長期休暇における情報セキュリティ対策の注意喚起でも、長期休暇中はシステム管理者が不在になることが多く、インシデント発生時の対応が遅れるリスクが高まることが指摘されています。攻撃者はこのような企業の隙を意図的に狙って活動を活発化させているのが理由です。
セキュリティ担当者の不在が生む「空白の時間」
セキュリティ担当者の不在が生む「空白の時間」は、攻撃者にとって最も活動しやすい環境を提供してしまいます。通常時であれば、不審なアクセスやシステムの異常な挙動を検知した際に、セキュリティ担当者が即座に状況を把握し、被害を最小限に抑えるための対策を実行できます。しかし、長期休暇中は監視体制が縮小されていることが多く、異常の検知から対応までの間に大きなタイムラグが生じます。
この空白の時間が長引くほど、攻撃者はシステム内部に深く侵入し、機密情報の窃取やランサムウェアの展開など、深刻な被害をもたらす活動を完了させることができます。監視の目が届かない期間を利用して、攻撃の痕跡を消去することも容易になるため、事後調査が困難になることも大きな問題となっています。
攻撃者が狙う「初動対応の遅延」とは
攻撃者が狙う「初動対応の遅延」とは、インシデント発生時の報告から意思決定、そして実際の遮断措置などに至るまでの時間が通常時と比べて大幅に長くなる現象を指します。サイバー攻撃を受けた際、被害の拡大を防ぐためには、ネットワークの遮断やシステムの停止といった迅速な判断が不可欠です。しかし、長期休暇中は経営層や責任者との連絡がつきにくく、重要な意思決定が遅れる傾向にあります。
以下は、通常時と長期休暇時におけるインシデント対応の違いを整理した表です。
| 対応フェーズ | 通常時の対応 | 長期休暇の対応(リスク) |
|---|---|---|
|
異常の検知 |
常時監視により即座にアラートを確認できます。 | 監視人員の減少からアラートの確認が遅延します。 |
| 状況の把握と報告 | 担当者間で迅速に情報共有とエスカレーションを実施できます。 | 担当者や責任者が不在のため、連絡と報告に時間を要します。 |
| 意思決定と対処 | 責任者の指示のもと、ネットワーク遮断などを即時実行できます。 |
意思決定者が不在で初動対応が遅れ、被害が拡大します。 |
このように、初動対応の遅延はシステム全体の侵害やサプライチェーンを通じた取引先への被害拡大に直結するため、攻撃者にとって非常に有利な条件となります。長期休暇を迎える前には、緊急時の連絡網や対応手順をあらかじめ明確にしておくことが重要です。
2026年GW中に発生した主なサイバーインシデント【国内編】)

2026年GW中に発生した主なサイバーインシデント【国内編】について解説します。長期休暇中はシステムの監視体制が手薄になりやすいため、多くの企業や組織がサイバー攻撃の標的となるリスクが高まります。ここでは、国内で実際に発生した3つの主要なインシデントを取り上げ、それぞれの被害状況や原因を整理します。
①株式会社マネーフォワード GitHub不正アクセス事案
株式会社マネーフォワードのGitHub不正アクセス事案は、ソースコード管理サービスであるGitHub(ギットハブ)のリポジトリに対して、外部から不正なアクセスが行われたインシデントです。開発環境のセキュリティ管理に起因する問題として、多くの企業に警鐘を鳴らす事例となりました。
この事案では、開発者が利用する認証情報が何らかの理由で漏洩し、第三者がソースコードや関連データにアクセスできる状態になっていたことが原因とされています。クラウドサービスを利用した開発環境では、アクセス権限の管理や認証情報の保護が不十分であると、深刻な情報漏洩につながる危険性があります。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 発生箇所 | GitHub上のソースコードリポジトリ |
| 主な原因 | 認証情報の漏洩およびアクセス制御の不備 |
| 企業への影響 | ソースコードの不正閲覧と関連する機密情報の漏洩リスク |
②内閣府 沖縄総合事務局「FileZen」不正アクセス
内閣府 沖縄総合事務局における「FileZen」不正アクセスは、ファイル転送システムとして利用されていた「FileZen」の脆弱性が悪用されたインシデントです。官公庁や公共機関においても、利用しているシステムの脆弱性管理が重要であることを示す事例です。
攻撃者は、システムに存在していた既知の脆弱性を突き、外部から不正に侵入しました。長期休暇のタイミングは、パッチ適用などの対応が遅れがちになるため、攻撃者にとって絶好の標的となります。公共機関のセキュリティインシデントに関する動向は、内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)から公開されている情報から確認できます。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 対象システム | ファイル転送システム「FileZen」 |
| 攻撃手法 | システムの既知の脆弱性を悪用した不正アクセス |
| 対策の課題 | 長期休暇中の迅速なパッチ適用と脆弱性管理の徹底 |
③日本テレネット株式会社 ランサムウェアによるサプライチェーン攻撃
日本テレネット株式会社のランサムウェアによるサプライチェーン攻撃は、同社のシステムがランサムウェアに感染し、業務データが暗号化されたことで、取引先や顧客にも影響が波及したインシデントです。自社だけでなく、関連企業全体を巻き込むサプライチェーン攻撃の脅威が顕在化しました。
ランサムウェアの感染経路は、VPN機器の脆弱性やフィッシングメールなど多岐にわたります。この事案では、システムが停止することで業務継続が困難になり、取引先へのサービス提供にも甚大な影響を及ぼしました。企業は自社の防御だけでなく、サプライチェーン全体でのセキュリティ対策を強化する必要があります。サイバー攻撃の被害状況や対策については、情報処理推進機構(IPA)から定期的に報告書が公開されており、詳細を確認できます。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 被害の種類 | ランサムウェア感染によるデータ暗号化とシステム停止 |
| 影響範囲 | 自社業務の停止および取引先へのサプライチェーン影響 |
| 必要な対策 | エンドポイントの監視強化とバックアップ体制の構築 |
※「GitHub」はGitHub, Inc.の登録商標または商標です。
※「FileZen」は株式会社ソリトンシステムズの登録商標または商標です。
2026年GW中に発生した主なサイバーインシデント【海外編】

2026年のゴールデンウィーク期間中、海外でも大規模なサイバーインシデントが多発しました。とくに注目を集めたのが、金銭目的で活動する脅威アクターによる連続的な攻撃キャンペーンです。ここでは、海外で発生した主要なインシデントの動向と被害状況を詳しく解説します。
脅威アクター「ShinyHunters」による大規模攻撃キャンペーン
2026年4月末から5月にかけて、サイバー犯罪グループであるShinyHunters(シャイニーハンターズ)が活発な動きを見せました。同グループは、クラウド環境の設定不備やソーシャルエンジニアリングを駆使して企業のシステムに侵入し、データを窃取したうえで身代金を要求する手法を得意としています。CISA(米国サイバーセキュリティ・インフラストラクチャセキュリティ庁)などの公共機関からも、長期休暇中のサイバー攻撃に対する警戒が呼びかけられていたタイミングでのインシデントとなりました。
今回のキャンペーンでは、システムの脆弱性を直接突くのではなく、従業員を標的とした音声フィッシング(ビッシング)やサプライチェーンを経由した攻撃が多用されたのが特徴です。攻撃者は認証情報やシングルサインオン(SSO)のアカウントを奪取することで、正規のユーザーを装ってシステムに侵入できます。そのため、従来の境界防御やセキュリティ対策を容易にすり抜けるケースが目立ちました。
ADT・Vimeo・Medtronicへの被害概要
ShinyHuntersによる一連の攻撃では、業界を問わず複数の大手企業が標的となりました。代表的な被害事例として、ホームセキュリティ大手のADT Inc.、動画共有プラットフォームを提供するVimeo, Inc.、医療機器メーカーのMedtronic plcにおけるインシデントが挙げられます。それぞれの被害概要は以下のとおりです。
| 企業名 | 攻撃手法と侵入経路 | 被害の概要と影響 |
|---|---|---|
| ADT Inc. | 音声フィッシングによるSSOアカウントの侵害 | 従業員がITサポートを装った電話に騙され、認証情報を窃取されました。これにより顧客管理システムに侵入され、数百万件以上の顧客データ(氏名、電話番号、住所など)が漏洩したとされています。 |
| Vimeo, Inc. | サードパーティサービスを経由したサプライチェーン攻撃 | 外部のデータ分析サービスの侵害を起点として、システムへの不正アクセスを許しました。その結果、約11万9,000人のユーザー情報が窃取され、ダークウェブ上に公開される被害が発生しました。 |
| Medtronic plc | 社内ITシステムへの不正アクセス(経路は調査中) | 攻撃者側は900万件以上のレコードと社内データを窃取したと主張しました。企業側の発表では、顧客データや製品、主要なビジネスオペレーションへの直接的な影響は確認されていないと報告されています。 |
これらの事例からわかるように、一度の認証情報漏洩や外部委託先の侵害が、大規模なデータ漏洩に直結するリスクが高まっています。企業は自社のシステムだけでなく、従業員のセキュリティ意識向上や、サプライチェーン全体の監視体制を常に見直すことが求められます。
※「Salesforce」は株式会社セールスフォース・ジャパンの登録商標または商標です。
GWインシデントから読み解く3つの傾向

GWインシデントから読み解く3つの傾向について分析すると、攻撃者の標的や手法が大きく変化していることがわかります。従来の境界防御に依存したセキュリティ対策から、ソフトウェアのサプライチェーン全体を見据えた対策へと移行する必要性が浮き彫りになっています。
傾向①:開発環境(GitHub・DevSecOps)へのシフトレフト攻撃
傾向①:開発環境(GitHub・DevSecOps)へのシフトレフト攻撃について説明します。近年、攻撃者は本番環境のシステムを直接狙うのではなく、開発の初期段階であるソースコードやビルド環境を標的とするようになっています。この手法は、開発プロセスの左側を狙うことからシフトレフト攻撃と呼ばれています。
特に、ソースコード管理サービスであるGitHub(ギットハブ)などのリポジトリに誤って混入した認証情報などを探索し、そこから企業ネットワークの内部へ侵入する手口が急増しています。このような事態を防ぐためには、開発と運用にセキュリティを組み込むDevSecOps(デブセックオプス)の考え方が不可欠です。DevSecOpsを導入することで、開発の初期段階からセキュリティチェックを自動化し、脆弱性の早期発見を実現できます。
また、ソフトウェアの構成要素を可視化することも重要です。例えば、NTIA(米国商務省 電気通信情報局)が推進するSBOM(ソフトウェア部品表)を活用することで、ソフトウェアに含まれるコンポーネントを正確に把握できます。これにより、新たな脆弱性が発見された際にも、一意の識別子を用いて影響範囲を迅速に特定できます。
傾向②:脆弱性管理のスピードを上回るゼロデイ・パッチ直後攻撃
傾向②:脆弱性管理のスピードを上回るゼロデイ・パッチ直後攻撃について解説します。ソフトウェアの脆弱性が公開されてから、修正プログラムが提供される前に攻撃を行うゼロデイ攻撃は、依然として大きな脅威です。さらに最近では、修正プログラムが公開された直後の未適用のシステムを狙う攻撃も激化しています。
企業がシステムの検証を行い、安全に修正プログラムを適用するまでには一定の時間を要します。しかし、攻撃者は公開と同時にその内容を分析し、数日のうちに攻撃コードを作成します。企業の脆弱性管理のスピードを攻撃者のスピードが上回っていることが、被害を拡大させる大きな要因となっています。
| 攻撃のタイミング | 攻撃の特徴 | 企業側の課題 |
|---|---|---|
| ゼロデイ攻撃 | 修正プログラムが提供される前の未知の脆弱性を悪用する攻撃 | 脆弱性の存在自体を把握できないため、事前の防御が極めて困難であること |
| パッチ直後攻撃 | 修正プログラム公開後、企業が適用するまでの空白期間を狙う攻撃 | システムの稼働確認などが必要なため、即座の適用が難しいこと |
このような脅威に対抗するためには、独立行政法人情報処理推進機構が提供する脆弱性対策情報などを定期的に確認し、情報収集を自動化するシステムを構築することが推奨されます。システムを活用することで、自社に関連する脆弱性情報をリアルタイムで検知できます。
傾向③:脅威アクターの動向監視が企業防御の前提に
傾向③:脅威アクターの動向監視が企業防御の前提に、という点について説明します。ランサムウェア攻撃などを仕掛ける脅威アクター(サイバー攻撃集団)は、組織化および分業化を進めており、その攻撃手法は日々高度化しています。そのため、自社のシステムを監視するだけでなく、攻撃者側の動向を常に把握することが重要です。
脅威アクターがどのような業種を標的とし、どのような初期侵入経路を用いているのかを分析する脅威インテリジェンスの活用が求められています。最新の脅威情報を外部の専門機関から取得し、自社のセキュリティ対策に反映させることで、攻撃の予兆を早期に検知し、被害を未然に防ぐプロアクティブな防御体制を構築できます。
また、長期休暇中はセキュリティ担当者が不在になりやすいため、監視体制に空白が生じがちです。外部の専門サービスを導入することで、24時間365日の常時監視体制を維持できます。企業は脅威アクターの動向を前提とした上で、自社の環境に合わせた最適なセキュリティ戦略を策定する必要があります。
※「GitHub」はGitHub, Inc.の登録商標または商標です。
企業が今すぐ実施すべき3つの対策

企業が今すぐ実施すべき3つの対策について解説します。ゴールデンウィークのような長期休暇中は、システム管理者が不在になる時間が長くなるため、サイバー攻撃の被害が拡大しやすい傾向にあります。そのため、休暇に入る前から計画的にセキュリティ対策を強化し、有事の際にも迅速に対応できる体制を整えておくことが重要です。
対策①:開発環境のセキュリティ強化(シークレット管理・DevSecOps)
対策①:開発環境のセキュリティ強化(シークレット管理・DevSecOps)について説明します。近年、GitHub, Inc.が提供するサービスをはじめとするソフトウェア開発の現場では、ソースコード内にAPIキーやパスワードなどの認証情報が誤って混入し、それが外部に漏洩するインシデントが多発しています。このような事態を防ぐためには、シークレット管理ツールを導入し、ソースコードから一意の識別子や認証情報を分離して安全に保管する仕組みを構築する必要があります。
また、開発の初期段階からセキュリティ対策を組み込むDevSecOps(デブセックオプス)の考え方を採用することで、脆弱性の早期発見と修正が実現できます。開発環境におけるセキュリティ対策のポイントは以下の表のとおりです。
| 対策の項目 | 具体的な実施内容 | 期待できる効果 |
|---|---|---|
| シークレット管理 | 専用の管理ツールを用いてAPIキーやパスワードを暗号化して保存する | ソースコードからの認証情報漏洩を防止できます |
| 静的コード解析 | コードをコミットする段階で自動的にセキュリティスキャンを実行する | 開発の初期段階で脆弱性を検知し修正できます |
| アクセス制御 | 開発環境へのアクセス権限を最小限に制限し多要素認証を導入する | 不正なアクセスや権限昇格のリスクを低減できます |
これらの対策を組み合わせることで、開発スピードを維持しながらセキュリティレベルを大幅に向上させることが可能です。とくに長期休暇前には、開発環境の設定やアクセス権限の棚卸しを実施しておくことが推奨されます。
対策②:脆弱性管理の自動化と優先度付け
対策②:脆弱性管理の自動化と優先度付けについて解説します。日々新たに発見される脆弱性に対して、手動で情報を収集しパッチを適用していく運用は、担当者の負担が大きいだけでなく、対応漏れや遅延の原因となります。そのため、脆弱性スキャンツールを導入してシステムの現状を自動的に把握し、CVSS(共通脆弱性評価システム)のスコアなどを基準にして対応の優先度を付ける仕組みを構築することが不可欠です。
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)からも、長期休暇に向けたセキュリティ対策として、OSやソフトウェアの脆弱性に対する修正プログラムの適用が強く呼びかけられています。自動化ツールを活用することで、担当者が不在になりがちな期間でも、迅速にリスクを評価し必要な対策を実行できます。優先度付けを行う際は、外部から直接アクセス可能なサーバーや、重要な顧客情報を保持しているデータベースから優先的にパッチを適用することが重要です。
対策③:脅威インテリジェンスの導入と常時監視体制の構築
対策③:脅威インテリジェンスの導入と常時監視体制の構築について説明します。サイバー攻撃の手法は高度化しており、自社の内部ログだけから攻撃の予兆を検知することは困難になっています。そこで、外部の専門機関やセキュリティベンダーから提供される脅威インテリジェンスを活用し、最新の攻撃手法や脅威アクターの動向を継続的に収集することが求められます。
さらに、収集した脅威情報を基に、自社のネットワークやシステムを24時間365日監視するSOC(セキュリティオペレーションセンター)などの常時監視体制を構築することで、異常な通信や不審な挙動を早期に検知できます。常時監視体制における主な役割分担は以下のとおりです。
| 役割 | 主な業務内容 |
|---|---|
| ログの収集と分析 | 各種ネットワーク機器やサーバーから出力されるログを統合的に収集し相関分析を実施する |
| 脅威の検知とアラート発報 | 脅威インテリジェンスと照合し異常を検知した際に管理者へアラートを通知する |
| インシデントの初動対応 | アラートの内容を評価し必要に応じて該当端末のネットワークからの隔離などを実行する |
脅威インテリジェンスと常時監視体制を組み合わせることで、攻撃の予兆を早期に捉え被害の拡大を最小限に抑えることができます。長期休暇中であっても、アラート発報時の連絡網やエスカレーションフローを明確にしておくことが、迅速な初動対応につながります。
※「GitHub」はGitHub, Inc.の登録商標または商標です。
よくある質問(FAQ)
GW中のサイバー攻撃は通常時と比べてどのくらい多いのですか?
GW中のサイバー攻撃は通常時と比べてどのくらい多いのか、疑問に思う方も多いでしょう。具体的な増加率を一概に示すことは困難ですが、システム監視体制が手薄になる連休中は、インシデントの発生リスクが高まる傾向にあります。独立行政法人情報処理推進機構(IPA)からも長期休暇に向けて定期的に注意喚起が行われており、休暇明けの初動対応が遅れることで被害が拡大しやすいことが指摘されています。そのため、休暇前から監視体制や緊急連絡網を整備しておくことが重要です。
| 比較項目 | 通常時 | 長期休暇時(GWなど) |
|---|---|---|
| 監視体制 | 常時監視人員が確保されている | 担当者の不在で手薄になりやすい |
| 初動対応 | 異常検知から対応までが迅速 | 発見が遅れ被害が拡大しやすい |
| 攻撃者の狙い | 日常的な脆弱性スキャン | 対応の遅れを突いた標的型攻撃 |
サプライチェーン攻撃から自社を守るにはどうすればよいですか?
サプライチェーン攻撃から自社を守るにはどうすればよいか、多くの企業が課題として抱えています。自社単独のセキュリティ対策を強化するだけでなく、取引先や委託先を含めたサプライチェーン全体の対策状況を把握することが不可欠です。委託先に対して定期的なセキュリティ監査を実施し、一定のセキュリティ基準を満たしているかを確認する仕組みを構築することで、外部からの間接的な侵入リスクを低減できます。
| 対策ステップ | 具体的な実施内容 |
|---|---|
| ステップ1 | 取引先および委託先のセキュリティ対策状況の可視化と評価 |
| ステップ2 | 業務委託契約におけるセキュリティ要件の明確化と合意 |
| ステップ3 | インシデント発生時の連絡体制と対応フローの共有 |
GitHubに個人情報が混入するのはなぜですか?防ぐ方法はありますか?
GitHubに個人情報が混入するのはなぜか、そして防ぐ方法はあるのかという点について解説します。開発者がテスト用のデータとして実データを誤って使用してしまったり、アクセス権限の設定ミスによって意図せず公開リポジトリにソースコードをプッシュしてしまったりすることが主な原因です。防ぐ方法としては、シークレットスキャンツールを導入してソースコード内の機密情報を自動検知する仕組みを構築することで、意図しない情報の公開を未然に防ぐことができます。また、開発環境における一意の識別子を適切に管理し、本番データとテストデータを完全に分離する運用を徹底することが求められます。
脆弱性のパッチ適用はどのくらいのスピードで行うべきですか?
脆弱性のパッチ適用はどのくらいのスピードで行うべきか、判断に迷うシステム担当者は少なくありません。原則として、ベンダーから修正パッチが公開された後は、可能な限り迅速に適用することが推奨されます。特に、JPCERT/CC(一般社団法人JPCERTコーディネーションセンター)などから深刻度の高い脆弱性情報が公開された場合、攻撃コードが流通する前に対応を完了させる必要があります。
| 脆弱性の深刻度 | 対応スピードの目安 |
|---|---|
| 緊急(Critical) | パッチ公開後、直ちに適用を検討し数日以内に実施 |
| 重要(High) | 影響範囲を調査の上、次回の定期メンテナンスを待たずに適用 |
| 警告(Medium) | 通常のパッチ適用サイクルに組み込んで計画的に実施 |
脅威アクターの情報はどこで収集できますか?
脅威アクターの情報はどこで収集できるのか、信頼できる情報源を知っておくことが重要です。公的機関やセキュリティ専門機関が発信する情報を定期的に確認することで、最新の攻撃手法や脅威の動向を正確に把握できます。例えば、警察庁 サイバー警察局の公開資料や、各セキュリティベンダーが提供する脅威インテリジェンスレポートを活用することで、自社に迫るサイバーリスクを早期に察知できます。収集した情報を基に、自社のセキュリティ対策を継続的に見直すことが大切です。
※「GitHub」はGitHub, Inc.の登録商標または商標です。
まとめ
長期休暇中にサイバー攻撃が増加する最大の理由は、セキュリティ担当者の不在によって生じる初動対応の遅れを攻撃者が狙うためです。開発環境への不正アクセスやサプライチェーン攻撃など、その手法は日々高度化しています。
企業が被害を防ぐためには、「開発環境のセキュリティ強化」「脆弱性管理の自動化」「脅威インテリジェンスを活用した常時監視体制の構築」という3つの対策を講じることが重要です。
サイバー攻撃のリスクを完全に排除することは困難ですが、平時からの備えと迅速な対応体制の構築により、被害を最小限に抑えることが可能です。次の長期休暇に向けて、自社のセキュリティ対策を今一度見直してみましょう。
セキュリティソリューションプロダクトマネージャー OEMメーカーの海外営業として10年間勤務の後、2001年三和コムテックに入社。
新規事業(WEBセキュリティ ビジネス)のきっかけとなる、自動脆弱性診断サービスを立ち上げ(2004年)から一環して、営業・企画面にて参画。 2009年に他の3社と中心になり、たち上げたJCDSC(日本カードセキュリティ協議会 / 会員企業422社)にて運営委員(現在,運営委員長)として活動。PCIDSSや非保持に関するソリューションやベンダー、また関連の審査やコンサル、などの情報に明るく、要件に応じて、弊社コンサルティングサービスにも参加。2021年4月より、業界誌(月刊消費者信用)にてコラム「セキュリティ考現学」を寄稿中。
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