休暇中・会議中にRocket.Chatのメッセージが届き続けても、「今は対応できない」と一言伝えるだけで相手の不安を大きく減らせます。しかし、Rocket.Chatの自動返信機能はどこから設定すればいいのか、わかりにくいと感じる方も多いようです。この記事では、Rocket.Chatの自動返信設定を個人レベル・チャンネルレベル別に、スクリーンショットとともにステップ形式でわかりやすく解説します。
対象読者
- Rocket.Chatを業務で利用している方
- 不在時や営業時間外の対応を自動化したい方
- Webhookを活用した設定手順を知りたい管理者
課題
- 休暇中のダイレクトメッセージに返信できない
- 営業時間外の問い合わせ対応を効率化したい
- 自動返信の具体的な設定方法がわからない
この記事で分かること
- 自動返信を設定するメリットと事前準備
- 1対1のメッセージやチャンネルでの設定手順
- 設定がうまく機能しないときの対処法
この記事を読むことで、不在時の連絡漏れを防ぎ、業務効率を向上させるための最適な設定方法がわかります。
Rocket.Chatで自動返信を設定するメリットとは?
Rocket.Chatで自動返信を設定するメリットとは、主にコミュニケーションのすれ違いを防ぎ、業務を円滑に進めることができる点にあります。多様な働き方が普及する中で、ビジネスチャットを介した連絡は日常的なものとなっています。しかし、常に即座に返信できるわけではないため、自動返信機能を活用することで、相手に安心感を与えることができます。
不在時や休暇中の連絡漏れを防ぐ
不在時や休暇中の連絡漏れを防ぐことは、ビジネスにおいて非常に重要です。担当者が休みを取っている間に重要なメッセージを受信した場合、返信が遅れることでプロジェクトの進行に支障をきたす可能性があります。Rocket.Chatで自動返信を設定しておけば、メッセージの送信者に対して現在の状況と対応可能な日時を即座に伝えることができます。これにより、相手はいつ返事がもらえるのかがわかるため、無用なトラブルや確認の手間を省くことができます。
また、総務省が推進するテレワークの環境下では、お互いの勤務状況が物理的に見えにくくなる傾向があります。自動返信を活用して自身のステータスを明確に伝えることは、チーム内の連携を深めることにもつながります。
営業時間外の問い合わせ対応を効率化する
営業時間外の問い合わせ対応を効率化することも、自動返信を導入する大きな利点です。顧客や社内の他部署から業務時間外に連絡が来た際、手動で対応することは担当者の負担を増加させる原因になります。あらかじめ設定した定型メッセージを用いて自動で応答することで、担当者の業務時間外の負担を軽減しつつ、相手に対しては丁寧な一次対応を完了できます。
以下の表は、手動対応と自動返信を活用した対応の違いを整理したものです。
| 対応方法 | 営業時間外の応答速度 | 担当者の負担 | 相手の安心感 |
|---|---|---|---|
| 手動対応 | 翌営業日以降になることが多い | 時間外労働の増加につながる | 返信が来るまで状況がわからない |
| 自動返信対応 | 即座に応答できる | 事前に設定するだけで負担を減らせる | 受付状況がわかるため安心できる |
このように、Rocket.Chatの機能を活用して営業時間外の対応を自動化することで、業務のオンとオフを明確に切り分けることができます。結果として、組織全体の生産性向上につなげることができます。
Rocket.Chatにおける自動返信設定の準備

Rocket.Chatにおける自動返信設定の準備について詳しく解説を進めます。自動返信を適切に機能させるためには、事前の設定や必要な権限の確認が欠かせません。設定を行う対象が1対1のダイレクトメッセージなのか、複数人が参加するチャンネルなのかによって、準備する内容が異なります。
自動返信を設定するための主な準備項目を以下の表に整理しました。目的に応じて必要な準備を確認し、スムーズに設定を進めることができます。
| 設定対象 | 必要な機能・アプリ | 必要な権限 |
|---|---|---|
| ダイレクトメッセージ | Out of Office Responder | 管理者権限(アプリのインストール時) |
| パブリック/プライベートチャンネル | Incoming WebhookおよびOutgoing Webhook | 管理者権限またはWebhook作成権限 |
このように、設定対象に合わせて必要な機能を追加することが、自動返信を活用するための第一歩となります。
管理者権限は事前に必要?
管理者権限は事前に必要かどうかについて疑問に感じる方も多いのではないでしょうか。結論からお伝えすると、自動返信の仕組みを導入する初期段階において、管理者権限が必要になるケースが多いと言えます。
ダイレクトメッセージの自動返信に利用する拡張アプリをインストールする作業は、ワークスペースの管理者のみが実行できます。一度アプリがインストールされた後であれば、一般ユーザーでも自身のステータスとして自動返信のオンとオフを切り替えることができます。システム全体へのアプリ追加は管理者が担当し、その後の個別設定は各ユーザーが行うという運用が一般的です。
また、チャンネルに対する自動返信を設定する際に利用するWebhookの作成についても、初期設定では管理者権限が求められることがほとんどです。ただし、システムの設定によっては、特定のユーザーに対してWebhookの管理権限を付与することもできます。一般ユーザーが自動返信の仕組みを構築したい場合は、あらかじめシステム管理者へ権限の付与やアプリの追加を依頼することで、スムーズに準備を進めることができます。
1対1のダイレクトメッセージで自動返信を設定する方法

1対1のダイレクトメッセージで自動返信を設定する方法について解説いたします。Rocket.Chatで個別のやり取りに対して自動応答を機能させるには、専用のアプリケーションを導入するのが一般的です。ここでは、拡張機能の一つであるOut of Office Responderを活用して設定する手順をご紹介いたします。
Out of Office Responderのインストール手順
Out of Office Responderのインストール手順をご説明いたします。このアプリを導入することで、不在時のメッセージを簡単に設定できます。設定には管理者権限が必要となるため、事前に権限の有無を確認しておくことが大切です。
具体的なインストール手順は以下の表にまとめておりますので、順番に進めてください。
| ステップ | 操作手順 | 詳細な説明 |
|---|---|---|
| ステップ1 | 管理者用パネルを開く | Rocket.Chatの画面左上にあるメニューから管理者用パネルを開き、Marketplace(マーケットプレイス)を選択できます。 |
| ステップ2 | アプリを検索する | 検索欄から「Out of Office」と入力して検索を実行できます。 |
| ステップ3 | インストールを実行する | 検索結果に表示されたアプリを選択し、インストールボタンをクリックして追加できます。 |
| ステップ4 | 有効化を確認する | インストール完了後、アプリの状態が「有効」になっていることを確認できます。 |
状態が「有効」になっていれば、ユーザー側でコマンドを利用する準備が整ったことになります。
コマンドを使った自動返信の設定と解除方法は?
コマンドを使った自動返信の設定と解除方法は、チャットの入力欄から直接テキストを打ち込むことで操作できます。Out of Office Responderを使用する際は、チャンネルやダイレクトメッセージの入力欄から特定のコマンドを送信し、状態を切り替えることができます。
以下の表に、設定時、解除時、および状態確認時に使用するコマンドを整理しております。
| 目的 | 入力するコマンド | 機能の説明 |
|---|---|---|
| 自動応答の設定 | /out-of-office out [自動返信で表示されるメッセージ] | 不在状態に切り替わり、指定したメッセージが相手に自動で返信されるよう設定できます。 |
| 自動返信設定の解除 | /out-of-office in | 在席状態に戻り、自動返信の機能を停止できます。 |
| 自動返信設定の状態確認 | /out-of-office status | 現在設定されている状態や、登録している自動返信メッセージの内容を確認できます。 |
自動返信の設定後、ダイレクトメッセージにチャットが送られると、設定したメッセージを自動で返信させることができます。休暇や出張の前に忘れずにコマンドを入力しておくことで、相手に不在の理由や復帰予定を正確に伝えることができます。
パブリック/プライベートチャンネルで自動返信を設定する方法

パブリック/プライベートチャンネルで自動返信を設定する方法について説明する項目です。Rocket.Chatにおいて、パブリックチャンネルやプライベートチャンネルで自動返信を機能させるためには、Webhookという仕組みを利用できます。Webhookを連携させることで、メッセージの冒頭に特定のメンションが含まれる場合にのみ自動で応答を返すことができます。
Incoming Webhookを作成する手順
Incoming Webhookを作成する手順について解説する項目です。ユーザーパネルから管理画面にアクセスし、以下の設定を進めることで作成できます。
| 手順 | 設定項目と操作内容 |
|---|---|
| 1. サービス連携の追加 | 管理ページから「サービス連携」を開き、画面右上の「+New」をクリックして新しい連携を追加できます。 |
| 2. Incomingの選択と入力 | 作成する設定として「Incoming」を選択し、任意の名前や投稿先チャンネルや投稿ユーザーを入力できます。 |
| 3. URLの取得 | 入力後に保存ボタンをクリックし、発行されたWebhook URLを控えておくことができます。このURLは後の設定で使用できます。 |
| 4. 設定の無効化 | 設定の作成が完了した後は、Incoming Webhookの設定を一時的に無効にしておくことができます。 |
Outgoing Webhookを作成する手順
Outgoing Webhookを作成する手順について説明する項目です。Incoming Webhookを作成したときと同じ画面から設定を追加できます。
| 手順 | 設定項目と操作内容 |
|---|---|
| 1. サービス連携の追加 | 「サービス連携」画面から再度「+New」を選択し、「Outgoing」を指定して作成を開始できます。 |
| 2. チャンネルの設定 | 任意の名前を入力し、対象となるチャンネルを設定できます。すべてのチャンネルを対象にする場合は、all_public_channels, all_private_groups, all_direct_messagesと入力できます。 |
| 3. トリガーの設定 | 「トリガーになる言葉」の項目に「@ユーザー名」を設定できます。これにより、指定したユーザーにメンションがあったときのみメッセージが送信されるように制御できます。 |
| 4. URLとユーザーの設定 | 「URLs」の項目に先ほど控えたIncoming WebhookのURLを設定し、「投稿ユーザー」にユーザー名を入力できます。 |
メンションに対する自動応答スクリプトの設定方法
メンションに対する自動応答スクリプトの設定方法について解説する項目です。Outgoing Webhookの設定画面内でスクリプトを記述することで、自動返信の内容を細かく指定できます。
設定画面にある「スクリプトを有効にする」を有効化し、以下のスクリプトを入力して保存できます。
これらの設定を完了し、不在時のみOutgoing Webhookの設定を有効にしておくことで、メンションが含まれるメッセージに対して自動応答を返すことができます。
自動返信がうまく機能しないときの対処法とは?

Rocket.Chat(ロケットチャット)で自動返信を設定したにもかかわらず、相手にメッセージが届かない場合は、いくつかの原因が考えられます。ここでは、設定がうまく反映されないときの具体的な確認手順と解決策をわかりやすく解説いたします。
設定コマンドやスクリプトの入力ミスを確認する方法
ダイレクトメッセージ用の自動返信アプリであるOut of Office Responderを利用している場合、チャット欄に入力したコマンドに誤りがないかを確認することで問題を特定できます。コマンドのスペルミスや、不要なスペースが含まれていると、ツールが正しく認識できず自動返信が機能しない原因となるのが理由です。
また、パブリックチャンネルやプライベートチャンネル向けにスクリプトを設定している場合は、コード内に全角スペースが混入していないかを見直すことで解決できます。スクリプトの記述エラーは動作不良に直結するため、テキストエディタなどからコピーして貼り付ける際は十分に注意して設定を進めることで防げます。
Webhookの設定状況を見直すポイント
チャンネルに対する自動返信では、Webhookの連携が不可欠です。設定画面から、Webhookが正しく有効化されているかを確認できます。
Incoming WebhookとOutgoing Webhookの連携確認
Webhookを利用した自動返信では、メッセージを受信する設定と送信する設定の双方が正しく紐づいている必要があります。以下の表を参考に、それぞれの設定項目が適切に入力されているかを確認することで連携状態を把握できます。
| 確認する設定項目 | Incoming Webhookの確認ポイント | Outgoing Webhookの確認ポイント |
|---|---|---|
| 有効化の状態 | 設定完了後に無効化されているか | 常時有効化されているか |
| URLの設定 | 自動発行されたURLを控えているか | Incoming Webhookから取得したURLが入力されているか |
| 対象チャンネル | 投稿先チャンネルが正しく指定されているか | 送信対象のチャンネル名と一致しているか |
とくに、Incoming Webhookの設定を作成した後に無効化し忘れると、メッセージのループ処理など予期せぬ動作を引き起こす可能性があります。それぞれの役割に応じた有効化の状態を正しく管理することで、安定した自動応答を実現できます。
アプリやサーバーのバージョンに起因する問題
設定内容に問題がない場合は、利用しているツールのサーバーや、インストールしているアプリのバージョンが古いことが原因となっている可能性があります。最新のセキュリティパッチや不具合修正が適用されていないと、特定の機能が正常に動作しないことがあるためです。
定期的にツールのアップデート情報を確認し、必要に応じて管理画面から最新バージョンへ更新することで、問題を解消できます。テレワーク環境の整備においては、ツールの最新化が推奨されており、総務省が公開しているテレワークセキュリティガイドラインなどの公的資料からも、定期的なソフトウェア更新の重要性を確認できます。
よくある質問(FAQ)
スマートフォンアプリからも自動返信を設定できますか?
はい、スマートフォンアプリからでも自動返信を設定できます。Rocket.Chatの公式アプリを開き、対象のチャンネルやダイレクトメッセージ画面からコマンドを入力することで、パソコン版と同様に不在通知を有効化できます。外出先からでも急な予定変更に対応できるため、連絡漏れを防ぐうえで非常に便利です。
自動返信が相手に届かない場合はどうすればよいですか?
自動返信が相手に届かない場合、いくつかの原因が考えられます。以下の表を参考にして、設定内容を見直すことで解決できます。
| 考えられる原因 | 対処法 |
|---|---|
| コマンドの入力ミス | 「/out-of-office out」のコマンドや、その後のメッセージが正しく入力されているかを確認できます。 |
| Webhook設定が無効になっている | 管理画面から、Outgoing Webhookの設定が有効になっているかを確認できます。 |
| アプリのインストール状況 | Out of Office Responderがマーケットプレイスから正しくインストールされ、有効化されているかを確認できます。 |
これらの設定を確認しても解決しない場合は、システム管理者に問い合わせることで原因を特定できます。
自動返信の有効期間を過ぎた後の動作は?
コマンドを用いた自動返信設定では、ユーザーが手動で解除コマンドを入力するまで自動返信を継続できます。そのため、休暇や不在の期間が終了した後は、忘れずに「/out-of-office in」のコマンドを入力して解除できます。手動での解除を忘れると、通常業務に戻った後も自動返信が送信され続けるため注意が必要です。
管理者は全ユーザーの自動返信設定を確認できますか?
標準機能では、管理者が全ユーザーのダイレクトメッセージにおける自動返信の状況を一括で確認することはできません。各ユーザーが自身のアカウントからコマンドを入力して管理する仕組みとなっているのが理由です。ただし、パブリックチャンネルなどに設定したWebhookによる自動応答については、管理画面のサービス連携から設定内容を確認できます。
FAQボットと自動返信は同時に使えますか?
はい、FAQボットと不在時の自動返信機能は同時に利用できます。例えば、営業時間外の問い合わせに対しては自動返信で対応し、よくある質問にはFAQボットが回答するといった柔軟な運用を構築できます。これらを組み合わせることで、ユーザーからの問い合わせ対応を大幅に効率化できます。
まとめ
Rocket.Chatでの自動返信設定は、不在時や休暇中の連絡漏れを防ぎ、営業時間外における問い合わせ対応の効率化に大きく貢献します。1対1のダイレクトメッセージには「Out of Office Responder」を活用し、チャンネルでの対応にはWebhookを用いたスクリプトを設定することで、用途に応じた柔軟な運用が可能です。
もし自動返信が正しく機能しない場合は、管理者権限の有無やコマンドの入力内容、Webhookの設定手順を再度確認することが解決の糸口となります。ご自身の働き方やチームの運用に合わせて自動返信機能を適切に導入し、より円滑で確実なコミュニケーション環境を構築しましょう。
Rocket.Chatプロダクトマネージャー PCハードメーカーの企画営業としてエンタープライズ企業を担当、2023年三和コムテックに入社。
新規ソリューションの営業・企画面にて参画。中小企業から年商1,000億円以上の企業まで幅広く対応。
PCIDSS保持に関するセキュリティソリューションの導入を支援。脆弱性診断系を専門分野とする。
近年は、金融機関、カード会社、流通事業者へのセキュリティコミュニケーションツールとしてオンプレミスチャットの導入を推進。Security情報の啓蒙活動に従事し、お客様イベントにて講演多数。
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