入社一年目のSCTセキュリティ奮闘記 ~第二回 SQLインジェクションとは?~

 2019.09.27  岡山 大

こんにちは。学生時代の長期休みが恋しくてたまらない社会人1年目のShinoです。

前回は「脆弱性」に関する記事を書きました。
(↓まだ見てないという方はそちらもぜひご覧ください。)
入社一年目のSCTセキュリティ奮闘記 ~第一回 脆弱性とは?~

今回は「SQLインジェクション」に関して書きます。

SQLとは、データベースにあるデータを操作・定義するためのプログラム言語のことです。
「SQLインジェクション」は、その弱点を突いて大切なデータを抜いたり、壊したりする攻撃方法のことです。

具体的には、SQL文の穴埋め部分に、プログラム作成者が意図しないような内容を入れることで、おかしな動きをさせて、操作します。

私自身は、SQLという言葉自体、入社してから知ったのですが、インジェクション(注入)という言葉は、以前から聞きなじみのある言葉でした。
というのも、大学時代にステーキ屋でアルバイトをしていたときに、その店の看板商品が「インジェクション加工肉」というものだったからです。生肉に牛脂を注入し、焼いたときに肉汁があふれるので、すごくジューシーなお肉です...!

...話を戻しますと、SQLインジェクションは前回お話しした脆弱性の一つに含まれ、悪意ある攻撃者はSQL文を弄って、データベース内のデータを改ざんしたり、流出させたりします。

2011年には、有名な日本生まれの企業で、SQLインジェクションにより約7,700万人の個人情報が漏洩した可能性があるという事件が起きました。
個人情報のなかには、氏名、住所、Eメールアドレス、クレジットカード番号、生年月日、パスワード、オンラインID、購入履歴、請求先住所、パスワード再設定用の質問への回答等のプロフィールデータが含まれていました。幸いにも金銭的な被害は確認されなかったものの、企業にとって主軸コンテンツであったため、約一か月もの間システムを停止しなければならなかったそうです。

SQLインジェクションは数あるサイバー攻撃の中でも特に有名なものとして知られていますが、実際に被害を受けると、その被害額は1社につき1億円を超えるケースがほとんどです。すぐに捻出できる金額ではないため、1億円もの負債を抱えるのを想像するだけでも怖いですね。

宣伝になりますが、SQLインジェクションの対策には、セキュリティ上の穴を見つける「脆弱性診断」がおすすめです。
自動脆弱性診断サービスのSCT SECUREクラウドスキャンは、SQLインジェクションのほかにも、バックドア攻撃やブルートフォース攻撃など10,000以上の脆弱性と5,000以上の攻撃パターンでWebアプリケーションとネットワークを診断します。

いつでも診断できますのでぜひこちらまでお問い合わせください。

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この記事の執筆・監修者
岡山 大
三和コムテック株式会社
セキュリティソリューションプロダクトマネージャー
OEMメーカーの海外営業として10年間勤務の後、2001年三和コムテックに入社。
新規事業(WEBセキュリティ ビジネス)のきっかけとなる、自動脆弱性診断サービスを立ち上げ(2004年)から一環して、営業・企画面にて参画。 2009年に他の3社と中心になり、たち上げたJCDSC(日本カードセキュリティ協議会 / 会員企業422社)にて運営委員(現在,運営委員長)として活動。PCIDSSや非保持に関するソリューションやベンダー、また関連の審査やコンサル、などの情報に明るく、要件に応じて、弊社コンサルティングサービスにも参加。2021年4月より、業界誌(月刊消費者信用)にてコラム「セキュリティ考現学」を寄稿中。

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