ベネズエラの汚職、スイスの銀行にも影響か

 2019.12.03  三和コムテック

ベネズエラでは情勢不安によりコロンビアに移民をする人が大量に発生しています。
移民が晒されている境遇が問題視される中[1]、権力者層のマネーロンダリングの問題もまた問題視されています。
汚職の専門家としてジャーナリストのインタビューにもこたえていた大学教授がベネズエラでの資金洗浄で告発されるなど、その影響はベネズエラ国内にとどまりません。[2]

実際にマネーロンダリングに使用される銀行の中にはスイスの銀行(CBH; COMPAGNIE BANCAIRE HELVÉTIQUE) があると Bloomberg 紙は指摘し、以下のように述べています。[3]

"裁判の資料、内部のメールや記録、CBH等、内情に詳しい人物との取材によると、ベネズエラの顧客に対して、 CBH はただ受動的に入金を受け入れていたというわけではなく、職員はパナマやルクセンブルグの法律家と協業し顧客のために会社を設立していました。
さらに、銀行のジェノバ拠点の住所を登記に指定しているケースもあり、このようなケースは15件ほど発見されたことがCBHと外部の法律家間のメールからわかっています。"

この銀行は以前、Jean-Marie Le Pen という、Marine Le Pen の父親が資産を隠していたところでもあります。[4]
なお、彼は第二次世界大戦に関して問題発言をし、過去に罰金を受けたことがあります。[5]

スイスが歴史的に資産家を相手に銀行業を営み秘密主義的なところがあると言われていますが、ここまで強力なものとは驚きです。

[1]https://www.bbc.com/mundo/noticias-america-latina-49486230
[2]https://www.nytimes.com/2019/11/18/nyregion/bruce-bagley-money-laundering-venezuela.html
[3]https://www.bloomberg.com/news/features/2019-10-15/swiss-bank-cbh-keeps-cropping-up-in-venezuelan-corruption-cases
[4]https://www.france24.com/en/20150428-france-le-pen-secret-swiss-account-mediapart
[5]https://www.theguardian.com/world/2016/apr/06/jean-marie-le-pen-fined-again-dismissing-holocaust-detail

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