Google PlayにアカウントIDを収集する多数のアプリケーション

 2013.12.20  岡山 大

Android端末上に登録されたアカウントのIDを収集する日本語アプリが、「Google Play」で複数確認されています。アカウントIDを収集する目的はわかっていませんが、悪用される可能性もあるとして、マカフィーでは注意を呼びかけております。

同社が確認した不審アプリは、占いアプリとして公開されている「極占」と出会い系アプリ「bB」というアプリケーションで、起動するとAndroid端末に登録されているアカウントのIDを取得し、外部サーバへ送信するようになっているそうです。2013年12月17日時点でいずれもすでに1〜5万回のダウンロードが行われていた事が確認されています。

同社では、これら以外にもアカウントIDやIMEI、IMSIを外部へ送信するアプリを30種以上を確認しているようです。開発者名は異なりますが、データ送信のために実装されているコードや送信先が共通で、同じ開発者か関連するグループが作成していると分析しています。ダウンロード回数は、あわせて数百万回にのぼるようです。

収集されたIDの使用目的は不明とのことです。。不正行為なども現時点では確認されていないそうですが、GoogleのアカウントIDは、Gmailアドレスとして利用されており、業者に売却されたり、スパムや詐欺メールが送信される可能性があるようです。

また、Android端末にはFacebookやTwitterをはじめ、SNSやクラウドサービスなど、Google以外のアカウント情報を登録している場合もあり、これらIDが取得されるおそれもあります。推測されやすいパスワードを設定している場合は、アカウントに不正アクセスされるおそれもあるほか、SNSなどでは、ID情報をもとに個人情報が検索される可能性もあります。

こうした情報へアクセスする権限の許可を求める場合、機能を実現するための正当な要求なのか、情報収集を目的とした要求なのか判断は難しいところです。同社は、パスワードが盗まれるわけではないものの、セキュリティやプライバシーに対するリスクがあるとして、インストール時に権限が要求された場合は、注意するよう呼びかけております。

単純なアプリケーションでも上記のようにアカウント情報を要求するアプリケーションもあります。
インストールする際に求められる権限にどういったものが含まれているのか、インストールする前に確認するようにしましょう。


http://www.security-next.com/045224

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この記事の執筆・監修者
岡山 大
三和コムテック株式会社
セキュリティソリューションプロダクトマネージャー
OEMメーカーの海外営業として10年間勤務の後、2001年三和コムテックに入社。
新規事業(WEBセキュリティ ビジネス)のきっかけとなる、自動脆弱性診断サービスを立ち上げ(2004年)から一環して、営業・企画面にて参画。 2009年に他の3社と中心になり、たち上げたJCDSC(日本カードセキュリティ協議会 / 会員企業422社)にて運営委員(現在,運営委員長)として活動。PCIDSSや非保持に関するソリューションやベンダー、また関連の審査やコンサル、などの情報に明るく、要件に応じて、弊社コンサルティングサービスにも参加。2021年4月より、業界誌(月刊消費者信用)にてコラム「セキュリティ考現学」を寄稿中。

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