「3コメ」スタート、サイバー攻撃被害は6兆ドルに!?

 2023.05.18  岡山 大

最近、セキュリティ関連の記事を目にすることが多くなりました。
そこで、三和コムテック・コメント(以下、3コメ)として、最近気になった記事やエッセイにコメントをしていきます。よろしくお願いします。

第一段は、こんな記事です。
「2022年のサイバー攻撃“トレンド” 年間被害額は6兆ドルにも 急増するサイバー攻撃とサイバーセキュリティ市場の最新動向」
https://ampmedia.jp/2022/07/20/cyber-security-3/

こちらは、いわゆる再保険会社のミュンヘン再保険(https://www.munichre.com/en.html)で公表している「サイバーリスク及び保険調査2022」によるものです。「6兆ドル」という数字に目を疑ったのですが、著名な再保険会社のレポートにてまんざら嘘とも思えず...。(すいません、ただ信じられない数字にて、間違いであって欲しいとの思いもあって...。)

この数字、どんな数字か想像つきますか?! 今の実勢レートで約800兆円。当然、日本のGDPより大きい、全世界のGDP(約94兆ドル)の約6%です。 これは、まず間違いなく、世界中で実施されているサイバーセキュリティ対策費用より遥かに上です。しかもこの被害額は、2025年には10.5兆ドルに達するとのことで、年率に直すと毎年10.5%ずつ増加する計算になります。恐ろしくないですか? 日本では、セキュリティ=安全は、水と同様「タダ」で、セキュリティ対策を無駄な保険とみなす傾向がありました。でもこれからは、欧米同様に企業のBCPに不可欠な「投資」と捉えて積極的に対策すべき時代が来ていると自覚すべきだと思います。

 

SCT Security Solution Book

この記事の執筆・監修者
岡山 大
三和コムテック株式会社
セキュリティソリューションプロダクトマネージャー
OEMメーカーの海外営業として10年間勤務の後、2001年三和コムテックに入社。
新規事業(WEBセキュリティ ビジネス)のきっかけとなる、自動脆弱性診断サービスを立ち上げ(2004年)から一環して、営業・企画面にて参画。 2009年に他の3社と中心になり、たち上げたJCDSC(日本カードセキュリティ協議会 / 会員企業422社)にて運営委員(現在,運営委員長)として活動。PCIDSSや非保持に関するソリューションやベンダー、また関連の審査やコンサル、などの情報に明るく、要件に応じて、弊社コンサルティングサービスにも参加。2021年4月より、業界誌(月刊消費者信用)にてコラム「セキュリティ考現学」を寄稿中。

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