OpenSSL 3.xの重大な脆弱性

 2023.05.16  岡山 大

2022年11月2日、情報処理数維新機構(IPA)よりOpenSSL Foundation,Incは OpenSSL 3.x 系の X.509 証明書の検証処理を通じてバッファオーバーフローが発生する脆弱性(CVE-2022-3786 および CVE-2022-3602)に対する注意喚起が公開されました。
1.1.1 および 1.0.2 のOpenSSLを使用されている場合には、影響を受けません。

本脆弱性は当初、緊急に対応すべき脆弱性(Critical)として発表されましたが、その後の調査により、優先して対応すべき脆弱性(High)に危険度が引き下げられています。
危険度が引き下げられた理由としては、最新のプラットフォームの多くはオーバーフローに対する保護機能が実装されている等、脆弱性が軽減される可能性が高い為ですが、一部の環境では依然として深刻な脆弱性として評価されています。

3.x 系は 2021年9月にリリースされたばかりのバージョンであり、影響を受けるアプリケーションは少ないとみられています。
該当バージョンをご使用の場合には、今後も被害が拡大する可能性がありますので、お早目のバージョンアップをお勧めいたします。

SCT SECURE クラウドスキャンでは、定期的な自動診断により、サーバーや導入されたソフトウェアのバージョンに該当する脆弱性状況を管理することが可能です。
危険度の高い脆弱性が検知された際にはアラートメールでお知らせします。
日々の脆弱性対策も、是非三和コムテックにご相談ください。

参照:OpenSSL の脆弱性対策について(CVE-2022-3602、CVE-2022-3786)

SCT Security Solution Book

この記事の執筆・監修者
岡山 大
三和コムテック株式会社
セキュリティソリューションプロダクトマネージャー
OEMメーカーの海外営業として10年間勤務の後、2001年三和コムテックに入社。
新規事業(WEBセキュリティ ビジネス)のきっかけとなる、自動脆弱性診断サービスを立ち上げ(2004年)から一環して、営業・企画面にて参画。 2009年に他の3社と中心になり、たち上げたJCDSC(日本カードセキュリティ協議会 / 会員企業422社)にて運営委員(現在,運営委員長)として活動。PCIDSSや非保持に関するソリューションやベンダー、また関連の審査やコンサル、などの情報に明るく、要件に応じて、弊社コンサルティングサービスにも参加。2021年4月より、業界誌(月刊消費者信用)にてコラム「セキュリティ考現学」を寄稿中。

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