【2025年最新】ランサムウェア攻撃の対策完全ガイド|
被害を防ぐ7つの方法

 2026.01.14  岡山 大

この記事で分かること

  • ランサムウェア攻撃の仕組みと主な感染経路
  • 日本国内で実際に発生した被害事例と傾向
  • ランサムウェア被害を防ぐための7つの具体的な対策
  • 万が一攻撃を受けた際の正しい対処手順
  • 対策に有効なセキュリティツールの選び方

近年、ランサムウェア攻撃による被害が国内で急増しており、企業規模を問わず深刻な脅威となっています。警察庁の発表によると、ランサムウェアに関する被害報告は年々増加傾向にあり、医療機関や製造業、中小企業など幅広い業種が標的となっています。攻撃を受けると業務停止や情報漏えい、多額の復旧費用が発生するリスクがあるため、事前の対策が欠かせません。

ランサムウェア攻撃を防ぐためには、定期的なバックアップやOS・ソフトウェアの更新、EDR(エンドポイント検知・対応)の導入、従業員へのセキュリティ教育など、複数の対策を組み合わせて実施することが重要です。本記事では、ランサムウェアの基本的な仕組みから感染経路、国内の被害事例、そして今すぐ実践できる7つの対策方法までを詳しく解説します。万が一攻撃を受けた場合の初動対応や関係機関への報告手順についても紹介していますので、自社のセキュリティ体制を見直す際の参考にしてください。

ランサムウェア攻撃とは何か

ランサムウェア攻撃とは、悪意のあるソフトウェアを使って企業や組織のデータを暗号化し、復旧と引き換えに身代金を要求するサイバー攻撃の一種です。近年、日本国内でも被害が急増しており、企業規模を問わず深刻な脅威となっています。

ランサムウェアに感染すると、業務に必要なファイルやシステムが使用できなくなり、事業継続に大きな支障をきたします。さらに、最近では身代金の要求に加えて、窃取した情報を公開すると脅迫する「二重脅迫」の手口も一般化しています。

ランサムウェアの仕組みと特徴

ランサムウェアは、感染した端末やネットワーク上のファイルを強力な暗号化アルゴリズムで暗号化し、復号鍵と引き換えに金銭を要求する仕組みです。攻撃者は暗号化したファイルに独自の拡張子を付与し、デスクトップ上に身代金の支払い方法を記載した脅迫文を表示させます。

ランサムウェアの主な特徴として、以下の点が挙げられます。

特徴 詳細
高度な暗号化技術 AES-256やRSA-2048などの暗号化方式が使用され、攻撃者が持つ復号鍵なしでの復元は極めて困難です。
横展開機能 感染した端末から同一ネットワーク上の他の端末やサーバーへ自動的に拡散できます。
潜伏期間 即座に暗号化を開始せず、数週間から数か月かけてネットワーク内を偵察し、バックアップデータの所在を特定してから攻撃を実行するケースが増えています。
匿名性の高い支払い手段 身代金の支払いには追跡が困難な暗号資産(仮想通貨)が指定されます。

こうした特徴を持つランサムウェアに対しては、多層的なセキュリティ対策が欠かせません。自社のセキュリティ体制を見直す際には、三和コムテック Security Solution Bookで最新のセキュリティソリューションをご確認いただけます。

2025年に注意すべきランサムウェアの種類

2025年現在、特に警戒が必要なランサムウェアの種類を整理すると以下のとおりです。攻撃グループは常に新しい手法を開発しているため、最新の脅威情報を把握することが重要です。

ランサムウェア名 特徴と攻撃手法
LockBit RaaS(Ransomware as a Service)として提供され、高速な暗号化と二重脅迫を特徴としています。日本国内でも多数の被害が確認されています。
BlackCat(ALPHV) プログラミング言語Rustで開発され、Windows、Linux、VMware ESXiなど複数のプラットフォームを標的にできます。
Akira 中小企業を主な標的とし、VPN機器の脆弱性を悪用して侵入するケースが多く報告されています。
Royal フィッシングメールやコールバック攻撃など、ソーシャルエンジニアリングを組み合わせた巧妙な手口で侵入します。
Play Microsoft Exchange Serverの脆弱性を悪用することが多く、教育機関や自治体への攻撃が確認されています。

これらのランサムウェアの多くは、RaaSモデルを採用しています。RaaSとは、ランサムウェアの開発者が攻撃ツールを他の犯罪者に提供し、身代金の一部を受け取るビジネスモデルです。このモデルにより、高度な技術を持たない攻撃者でもランサムウェア攻撃を実行できるようになり、被害が拡大しています。

なぜランサムウェア攻撃が増加しているのか?

ランサムウェア攻撃が増加している背景には、複数の要因が存在します。企業や組織が効果的な対策を講じるためには、これらの要因を理解することが重要です。

まず、攻撃のビジネスモデルが確立された点が挙げられます。前述のRaaSによって、技術力がなくても攻撃に参入できる環境が整いました。攻撃者にとって、ランサムウェア攻撃は比較的低リスクで高い収益を得られる犯罪となっています。

次に、リモートワークの普及によるセキュリティの境界の曖昧化があります。新型コロナウイルス感染症の流行以降、多くの企業がリモートワークを導入しましたが、VPN機器やリモートデスクトップの設定不備が攻撃者に悪用されるケースが増えています。

さらに、暗号資産の普及も大きな要因です。ビットコインなどの暗号資産は匿名性が高く、国境を越えた送金が容易なため、攻撃者が身代金を安全に受け取る手段として利用されています。

加えて、サプライチェーン攻撃の増加も見逃せません。大企業のセキュリティが強化される一方で、取引先である中小企業を踏み台にして侵入する手口が増えています。中小企業はセキュリティ対策に十分なリソースを割けないことが多く、攻撃者にとって格好の標的となっています。

警察庁の発表によると、2023年に報告されたランサムウェア被害件数は197件に上り、企業規模を問わず被害が発生していることがわかります。この数字は氷山の一角であり、実際の被害はさらに多いと推測されています。

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ランサムウェア攻撃の主な感染経路とは?

ランサムウェア攻撃の主な感染経路とは?

ランサムウェア攻撃の主な感染経路を理解することは、効果的な対策を講じるうえで欠かせません。攻撃者はさまざまな手法を用いて企業のネットワークに侵入し、データを暗号化しようと試みます。ここでは、特に被害報告の多い3つの感染経路について詳しく解説します。

感染経路 主な手口 狙われやすい対象
フィッシングメール 悪意ある添付ファイルやリンクの送付 全従業員(特に経理・人事部門)
脆弱性を狙った不正アクセス 未修正のセキュリティホールを悪用 公開サーバーやVPN機器
リモートデスクトップ経由 認証情報の窃取やブルートフォース攻撃 リモートワーク環境

自社のセキュリティ対策を見直す際には、これらの感染経路を網羅的に把握しておくことが重要です。セキュリティ対策の全体像を把握したい方は、三和コムテック Security Solution Bookも参考にしてください。

フィッシングメールによる感染

フィッシングメールによる感染は、ランサムウェア攻撃において最も一般的な侵入経路の一つです。攻撃者は取引先や社内関係者を装い、受信者に不審なファイルを開かせたり、偽のWebサイトへ誘導したりすることで、マルウェアをダウンロードさせます。

フィッシングメールの典型的な手口

攻撃者が送信するフィッシングメールには、いくつかの共通した特徴があります。件名には「請求書」「重要なお知らせ」「アカウント確認」など、受信者の関心を引く文言が使われることが多いです。本文では緊急性を強調し、添付ファイルの開封やリンクのクリックを促します。

添付ファイルの形式としては、Microsoft Officeのマクロを含むファイル(.docm、.xlsm)やPDFファイル、実行ファイルを偽装したZIPファイルなどが多く確認されています。これらのファイルを開くと、バックグラウンドでランサムウェアがダウンロードされ、実行される仕組みです。

標的型攻撃メールの増加

近年は、特定の組織や個人を狙った標的型攻撃メールが増加しています。攻撃者は事前にターゲットの情報を収集し、実在する取引先の名前やプロジェクト名を使用することで、メールの信憑性を高めます。このような手口は「スピアフィッシング」と呼ばれ、従来の迷惑メールフィルターでは検知が難しいケースも少なくありません。

対策としては、不審なメールの添付ファイルを安易に開かないこと、メール内のリンクをクリックする前に送信元を確認することが基本となります。また、メールセキュリティ製品の導入や、従業員への継続的な啓発活動も効果的です。

脆弱性を狙った不正アクセス

脆弱性を狙った不正アクセスは、システムやソフトウェアのセキュリティ上の欠陥を悪用して侵入する手口です。攻撃者はインターネット上に公開されているサーバーやネットワーク機器の脆弱性をスキャンし、修正されていない箇所を見つけて攻撃を仕掛けます。

狙われやすい脆弱性の種類

ランサムウェア攻撃で悪用されやすい脆弱性には、以下のようなものがあります。

脆弱性の種類 概要 対策
VPN機器の脆弱性 認証バイパスやリモートコード実行が可能になる欠陥 ファームウェアの定期的な更新
Webアプリケーションの脆弱性 SQLインジェクションやクロスサイトスクリプティング セキュリティパッチの適用とWAFの導入
OSの脆弱性 権限昇格や任意コード実行につながる欠陥 Windows Updateなど定期的な更新

ゼロデイ攻撃への警戒

ゼロデイ攻撃とは、ソフトウェアベンダーがセキュリティパッチを公開する前に、脆弱性を悪用する攻撃のことです。この種の攻撃は防御が難しく、企業に深刻な被害をもたらす可能性があります。

ゼロデイ攻撃への対策としては、多層防御の考え方が重要です。ネットワークの監視強化、異常な挙動を検知するEDR(Endpoint Detection and Response)の導入、重要データへのアクセス制限などを組み合わせることで、被害を最小限に抑えられます。最新のセキュリティ動向や対策については、セキュリティ関連イベント・セミナー情報から確認できます。

リモートデスクトップ経由の侵入

リモートデスクトップ経由の侵入は、リモートワークの普及に伴い急増している感染経路です。RDP(Remote Desktop Protocol)を利用した接続環境が適切に保護されていない場合、攻撃者に悪用されるリスクが高まります。

RDPが狙われる理由

RDPはWindowsに標準搭載されているリモート接続機能であり、多くの企業で利用されています。しかし、インターネットから直接アクセス可能な状態でRDPを公開している場合、攻撃者の格好の標的となります。

攻撃者は、以下のような手口でRDP経由の侵入を試みます。

  • ブルートフォース攻撃(総当たり攻撃)によるパスワードの解読
  • ダークウェブで流出した認証情報を使用した不正ログイン
  • RDPの脆弱性を悪用した直接的な侵入

RDP経由の攻撃を防ぐための対策

RDP経由の攻撃を防ぐには、まずインターネットから直接RDPへアクセスできない構成にすることが基本です。VPNを経由した接続に限定するか、クラウド型のリモートアクセスソリューションを導入することで、攻撃対象となる範囲を大幅に縮小できます。

また、多要素認証の導入も効果的な対策の一つです。パスワードだけでなく、ワンタイムパスワードや生体認証などを組み合わせることで、認証情報が漏えいした場合でも不正アクセスを防止できます。

さらに、アカウントロックアウトポリシーの設定や、接続元IPアドレスの制限、ログの監視と分析なども併せて実施することをおすすめします。セキュリティ用語や対策についてより詳しく知りたい方は、分かりやすいセキュリティ用語集も活用してください。

日本国内のランサムウェア攻撃による被害事例

日本国内のランサムウェア攻撃による被害事例

日本国内でも、ランサムウェア攻撃による深刻な被害が相次いで報告されています。業種や企業規模を問わず、あらゆる組織が攻撃対象となっている現状を理解することが、効果的な対策を講じる第一歩です。ここでは、実際に発生した代表的な被害事例を紹介します。

医療機関を狙った攻撃事例

医療機関は、患者の個人情報や診療記録など機密性の高いデータを保有しているため、ランサムウェア攻撃の標的になりやすい傾向があります。システム停止が人命に直結する可能性があることから、攻撃者にとって身代金を支払わせやすいターゲットとみなされています。

徳島県つるぎ町立半田病院の事例(2021年)

2021年10月、徳島県つるぎ町立半田病院がランサムウェア「LockBit 2.0」による攻撃を受けました。電子カルテシステムが暗号化され、約8万5,000人分の患者データにアクセスできなくなる事態が発生しました。

この攻撃により、新規患者の受け入れ停止や手術の延期を余儀なくされ、通常診療の再開までに約2か月を要しました。侵入経路はVPN機器の脆弱性を悪用したものと報告されており、医療機関におけるネットワーク機器の脆弱性管理の重要性が改めて認識される契機となりました。

大阪急性期・総合医療センターの事例(2022年)

2022年10月、大阪急性期・総合医療センターがランサムウェア攻撃を受け、電子カルテを含む基幹システムが使用不能となりました。救急患者の受け入れ制限や予定手術の延期など、医療サービスへの影響は甚大でした。

調査の結果、給食委託業者のシステムを経由した侵入であることが判明し、サプライチェーン全体でのセキュリティ対策の必要性が浮き彫りになりました。完全復旧までに数か月を要し、被害総額は数億円規模に及んだと報告されています。

医療機関名 発生時期 主な被害内容 復旧期間
つるぎ町立半田病院 2021年10月 電子カルテ暗号化、診療停止 約2か月
大阪急性期・総合医療センター 2022年10月 基幹システム停止、救急制限 数か月

製造業における被害事例

製造業では、生産ラインの停止が直接的な売上損失につながるため、ランサムウェア攻撃による影響が特に深刻です。また、サプライチェーンを通じた攻撃により、取引先企業にまで被害が波及するケースも報告されています。

自動車部品メーカーへの攻撃とサプライチェーンへの影響(2022年)

2022年2月、トヨタ自動車株式会社の主要取引先である小島プレス工業株式会社がランサムウェア攻撃を受けました。この攻撃により、同社のシステムが停止し、部品供給が困難な状況に陥りました。

その結果、トヨタ自動車株式会社は国内全14工場28ラインの稼働を1日停止する判断を下しました。1社への攻撃がサプライチェーン全体に影響を及ぼした象徴的な事例として、産業界に大きな衝撃を与えました。この事例は、自社だけでなく取引先を含めたサプライチェーン全体でのセキュリティ強化の必要性を示しています。

セキュリティ対策の最新動向や実践的なノウハウを学ぶには、専門家による解説が効果的です。セキュリティ関連イベント・セミナー情報から、ランサムウェア対策に関する最新のセミナーを確認できます。

その他の製造業における被害傾向

製造業を狙ったランサムウェア攻撃では、以下のような特徴が見られます。

  • 生産管理システムや設計データが標的となるケースが多い
  • 工場のIoT機器やOT(制御系システム)への攻撃が増加している
  • 海外拠点を経由した侵入事例が報告されている
  • 二重恐喝型(データ暗号化と情報窃取の両方)の攻撃が主流になっている

製造業では、ITシステムだけでなく、生産設備を制御するOTシステムのセキュリティ対策も重要な課題となっています。

中小企業が受けた被害事例

中小企業は、大企業と比較してセキュリティ対策に充てられる予算や人材が限られているため、ランサムウェア攻撃の被害を受けやすい傾向があります。警察庁の統計によると、ランサムウェア被害の報告件数のうち、中小企業が占める割合は半数以上に達しています。

中小企業における被害の特徴

中小企業がランサムウェア攻撃を受けた場合、以下のような深刻な影響が生じることがあります。

影響の種類 具体的な内容
業務停止 システム復旧までの間、通常業務が行えなくなる
金銭的損失 復旧費用、売上減少、調査費用などが発生する
信用低下 取引先や顧客からの信頼を失う可能性がある
情報漏洩 顧客情報や機密情報が外部に流出する恐れがある
事業継続の危機 被害規模によっては廃業に追い込まれるケースもある

中小企業が狙われやすい理由

中小企業がランサムウェア攻撃の標的となりやすい理由として、次の点が挙げられます。

  • 専任のセキュリティ担当者が不在であることが多い
  • セキュリティ対策への投資が十分でない場合がある
  • 古いシステムやソフトウェアを使い続けているケースがある
  • 従業員へのセキュリティ教育が不足していることがある
  • 大企業への攻撃の踏み台として狙われる場合がある

中小企業であっても、基本的なセキュリティ対策を着実に実施することで、ランサムウェア攻撃のリスクを大幅に低減できます。限られたリソースの中でも効果的な対策を講じることが重要です。

ランサムウェア攻撃の対策として実践すべき7つの方法

ランサムウェア攻撃の対策として実践すべき7つの方法

ランサムウェア攻撃による被害を防ぐためには、技術的な対策と組織的な対策の両面からアプローチすることが重要です。ここでは、企業や組織が実践すべき7つの対策について、具体的な実施方法とともに解説します。

セキュリティ対策を体系的に検討したい方は、三和コムテック Security Solution Bookで包括的なソリューションを確認できます。

対策1 定期的なデータバックアップの実施

定期的なデータバックアップの実施は、ランサムウェア攻撃への対策として最も基本的かつ効果的な方法です。万が一ファイルが暗号化されてしまった場合でも、適切なバックアップがあれば身代金を支払うことなくデータを復旧できます。

3-2-1バックアップルールの実践

効果的なバックアップ体制を構築するためには、3-2-1ルールと呼ばれる手法を採用することが推奨されています。このルールに従うことで、さまざまな障害シナリオに対応できるバックアップ体制を整備できます。

ルール 内容 目的
3つのコピー データを最低3つのコピーで保持する 単一障害点の排除
2種類の媒体 異なる2種類以上の記録媒体に保存する 媒体固有の障害リスク分散
1つはオフサイト 1つのコピーは物理的に離れた場所に保管する 災害やサイバー攻撃からの保護

オフラインバックアップの重要性

ランサムウェアの中には、ネットワーク上のバックアップデータも暗号化するものがあります。このため、ネットワークから切り離されたオフラインバックアップを確保することが極めて重要です。定期的にバックアップデータをオフラインの外部ストレージに保存し、復旧テストも併せて実施することで、実際の被害発生時に確実にデータを復元できます。

対策2 OSやソフトウェアの脆弱性対策

OSやソフトウェアの脆弱性対策は、ランサムウェアの侵入経路を塞ぐために欠かせない取り組みです。多くのランサムウェア攻撃は、既知の脆弱性を悪用して侵入を試みるため、迅速なパッチ適用が被害防止の鍵となります。

脆弱性管理のポイント

効果的な脆弱性管理を実現するためには、以下の点に留意して運用体制を構築することが必要です。

  • OSやアプリケーションの自動更新機能を有効化する
  • セキュリティパッチのリリース情報を定期的に確認する
  • 使用しているソフトウェアの棚卸しを行い、管理対象を明確にする
  • サポート終了製品の使用を避け、代替製品への移行計画を立てる
  • 脆弱性スキャンツールを活用して定期的に診断を実施する

VPN機器やネットワーク機器の更新

近年のランサムウェア攻撃では、VPN機器やファイアウォールなどのネットワーク機器の脆弱性が狙われるケースが増加しています。これらの機器は、企業ネットワークの境界に位置するため、侵入に成功すると内部ネットワーク全体に被害が拡大する可能性があります。ネットワーク機器のファームウェア更新も、サーバーやPCと同様に優先度の高い対策として位置づけてください。

対策3 EDRなどエンドポイントセキュリティの導入

EDR(Endpoint Detection and Response)などエンドポイントセキュリティの導入は、ランサムウェアの検知と対処において重要な役割を果たします。従来のウイルス対策ソフトでは検知が難しい高度な脅威にも対応できます。

EDRとアンチウイルスソフトの違い

EDRとアンチウイルスソフトは、それぞれ異なるアプローチでエンドポイントを保護します。両者を組み合わせることで、より堅牢なセキュリティ体制を構築できます。

項目 アンチウイルスソフト EDR
検知方式 シグネチャベース(既知の脅威) 振る舞い検知(未知の脅威も対象)
対応範囲 主にマルウェアの侵入防止 侵入後の検知、調査、対応まで
可視性 検知したマルウェア情報のみ エンドポイントの詳細な活動ログ
インシデント対応 自動隔離や削除が中心 詳細な調査と遠隔対応が可能

XDRによる統合的な防御

より高度なセキュリティ対策として、XDR(Extended Detection and Response)の導入も検討に値します。XDRはエンドポイントだけでなく、ネットワーク、クラウド、メールなど複数のセキュリティレイヤーから情報を収集し、相関分析を行うことで、攻撃の全体像を把握できます。

対策4 多要素認証の導入でアクセス管理を強化

多要素認証の導入でアクセス管理を強化することは、不正アクセスによるランサムウェア侵入を防ぐ効果的な手段です。パスワードだけの認証では、認証情報の漏洩や推測によって突破されるリスクがあります。

多要素認証の認証要素

多要素認証では、以下の3つの認証要素から2つ以上を組み合わせて本人確認を行います。

認証要素 説明 具体例
知識情報 本人だけが知っている情報 パスワード、PIN、秘密の質問
所持情報 本人だけが持っているもの スマートフォン、ハードウェアトークン、ICカード
生体情報 本人の身体的特徴 指紋、顔認証、虹彩認証

優先的に多要素認証を適用すべきシステム

すべてのシステムに多要素認証を導入することが理想的ですが、リソースの制約がある場合は、以下のシステムから優先的に対応することを推奨します。

  • VPN接続やリモートデスクトップなどのリモートアクセス環境
  • Active Directoryなどの認証基盤の管理者アカウント
  • クラウドサービスの管理コンソール
  • バックアップシステムの管理画面
  • 機密情報を扱う業務システム

最新のセキュリティ動向や対策手法について詳しく知りたい方は、セキュリティ関連イベント・セミナー情報をご確認ください。

対策5 従業員へのセキュリティ教育

従業員へのセキュリティ教育は、人的要因によるランサムウェア感染を防ぐために不可欠な対策です。フィッシングメールや不正なWebサイトを通じた感染は、従業員の適切な判断によって回避できる場合が多くあります。

セキュリティ教育で扱うべき内容

効果的なセキュリティ教育プログラムには、以下の内容を含めることが重要です。

  • ランサムウェアの脅威と感染時の影響についての理解
  • フィッシングメールの見分け方と対処法
  • 不審なWebサイトやダウンロードファイルの危険性
  • USBメモリなど外部媒体の取り扱いルール
  • インシデント発見時の報告手順
  • パスワード管理の基本と実践方法

標的型攻撃メール訓練の実施

座学だけでなく、実践的な訓練を通じてセキュリティ意識を高めることが効果的です。標的型攻撃メール訓練では、模擬的なフィッシングメールを従業員に送信し、開封率やリンククリック率を測定します。訓練結果をもとに、教育内容の改善や追加研修の実施を検討できます。

対策6 ネットワークの分離と監視体制の構築

ネットワークの分離と監視体制の構築は、ランサムウェア感染時の被害拡大を防ぎ、早期に異常を検知するための重要な対策です。適切なネットワーク設計により、万が一の侵入時にも被害を局所化できます。

ネットワークセグメンテーションの考え方

ネットワークセグメンテーションとは、ネットワークを複数のセグメント(区画)に分割し、セグメント間の通信を制御する手法です。以下のような観点で分離を検討します。

  • 業務システムと管理系システムの分離
  • 重要度や機密性に応じたゾーニング
  • インターネット接続セグメントと内部セグメントの分離
  • IoT機器や製造設備のネットワーク分離
  • ゲストネットワークの独立運用

ネットワーク監視とログ管理

ランサムウェア攻撃の兆候を早期に発見するためには、ネットワークトラフィックやシステムログの継続的な監視が必要です。SIEM(Security Information and Event Management)などのログ管理ツールを活用することで、大量のログから異常な挙動を検知できます。監視対象として、認証の失敗ログ、大量のファイルアクセス、外部への不審な通信などに注目することが効果的です。

対策7 インシデント対応計画の策定

インシデント対応計画の策定は、ランサムウェア攻撃を受けた際に迅速かつ適切に対処するための準備です。事前に対応手順を整備しておくことで、被害の最小化と早期復旧を実現できます。

インシデント対応計画に含めるべき項目

実効性のあるインシデント対応計画を策定するためには、以下の項目を網羅的に検討することが求められます。

項目 内容
対応体制 インシデント対応チームの構成、役割分担、連絡先一覧
検知と初動対応 異常の検知方法、感染端末の隔離手順、証拠保全の方法
エスカレーションルール 経営層への報告基準、外部専門家への連絡タイミング
復旧手順 バックアップからの復元手順、システム再構築の優先順位
外部連携 警察や監督官庁への届出、セキュリティベンダーとの連携
コミュニケーション 社内周知の方法、取引先や顧客への説明対応

定期的な訓練と計画の見直し

インシデント対応計画は策定して終わりではなく、定期的な訓練を通じて実効性を検証することが重要です。机上訓練や実動訓練を年に1回以上実施し、計画の不備や改善点を洗い出します。また、組織体制の変更やシステム環境の変化に合わせて、計画の見直しも定期的に行ってください。

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IPA「情報セキュリティ10大脅威 2025」と企業が取るべき対策

ランサムウェア攻撃を受けたらどう対処すべきか?

ランサムウェア攻撃を受けたらどう対処すべきか?

ランサムウェア攻撃を受けた場合、適切な対処を迅速に行うことで被害を最小限に抑えられます。感染が発覚した際にパニックにならず、冷静に対応するためには、事前に対処手順を把握しておくことが重要です。ここでは、感染発覚時の初動対応から、身代金に関する判断、関係機関への報告と復旧までの流れを解説します。

感染発覚時の初動対応

感染発覚時の初動対応は、被害拡大を防ぐ上で極めて重要な段階です。最初の数分から数時間の行動が、その後の復旧に大きく影響します。以下の手順に従って、迅速かつ冷静に対応することが求められます。

ネットワークからの即時隔離

ランサムウェアの感染が疑われる端末を発見したら、直ちにネットワークから切り離してください。有線LANであればケーブルを抜き、無線LANであればWi-Fiを無効化します。この措置により、他の端末やサーバーへの感染拡大を防げます。ただし、電源は切らずにそのままの状態を維持してください。電源を切ると、メモリ上に残っている攻撃の痕跡が消失してしまう恐れがあるためです。

感染範囲の特定と証拠保全

隔離が完了したら、感染範囲の特定を行います。どの端末が感染しているか、どのファイルが暗号化されているかを確認してください。同時に、証拠保全も重要な作業です。ランサムノート(身代金要求画面)のスクリーンショット、感染端末のログ、タイムスタンプなどを記録として残しておきます。これらの情報は、後の原因調査や法的対応において重要な証拠となります。

初動対応チェックリスト

対応項目 具体的なアクション 注意点
ネットワーク隔離 LANケーブルの抜去、Wi-Fi無効化 電源は切らない
証拠保全 画面キャプチャ、ログ取得 感染端末の操作は最小限に
感染範囲確認 他端末の状態確認、共有フォルダの確認 疑わしい端末も隔離対象に
関係者への連絡 情報システム部門、経営層への報告 被害状況を正確に伝達
外部専門家への相談 セキュリティベンダー、フォレンジック業者への連絡 早期に連絡することで対応が円滑に

対策本部の設置と情報共有

被害が一定規模以上の場合は、対策本部を設置して組織的に対応します。経営層、情報システム部門、法務部門、広報部門など、関係する部署のメンバーを招集してください。対策本部では、被害状況の把握、復旧方針の決定、外部への情報開示の判断などを行います。情報共有には、感染していないことが確認された端末や、別のネットワーク環境を使用してください。

身代金を支払うべきではない理由

身代金を支払うべきではない理由は複数あります。ランサムウェアに感染すると、攻撃者から身代金の支払いを要求されますが、支払いに応じることは推奨されていません。日本の警察庁やIPA(独立行政法人情報処理推進機構)をはじめ、世界各国の法執行機関やセキュリティ機関が、身代金の支払いを控えるよう呼びかけています。

データ復旧の保証がない

身代金を支払っても、暗号化されたデータが確実に復旧できる保証はありません。攻撃者が復号鍵を提供しない場合や、提供された復号鍵が正常に機能しない場合もあります。実際に身代金を支払った企業のうち、完全にデータを復旧できたケースは必ずしも多くありません。支払いは金銭的な損失に加え、データ復旧の失敗というリスクも伴います。

再攻撃のリスクが高まる

一度身代金を支払った組織は、再び攻撃のターゲットにされる可能性が高まります。攻撃者にとって、支払い実績のある組織は「支払い能力があり、支払う意思がある」と判断されるためです。結果として、同じ攻撃グループや別のグループから繰り返し狙われる事態に陥ることがあります。

犯罪組織への資金提供となる

身代金の支払いは、犯罪組織の活動資金を提供することになります。この資金がさらなる攻撃の開発や実行に使われ、社会全体のサイバーセキュリティリスクを高める結果につながります。また、国際的なテロ組織との関連が疑われる攻撃グループも存在しており、支払いが法的問題に発展するリスクもあります。

身代金支払いのリスクまとめ

リスク項目 詳細
復旧失敗リスク 復号鍵が提供されない、または機能しない可能性がある
再攻撃リスク 支払い実績により再度ターゲットにされやすくなる
犯罪助長リスク 犯罪組織の活動資金となり、被害が拡大する
法的リスク 制裁対象の組織への支払いは法令違反となる場合がある
評判リスク 支払いが公になった場合、企業イメージが損なわれる

身代金を支払う代わりに、日頃から適切なバックアップ体制を構築しておくことが重要です。バックアップがあれば、身代金を支払わずにデータを復旧できます。

関係機関への報告と復旧手順

関係機関への報告と復旧手順を適切に進めることで、被害からの回復を円滑に行えます。ランサムウェア攻撃を受けた場合、自組織内での対応だけでなく、外部機関への報告も必要です。報告先や復旧の手順を事前に把握しておくことで、いざというときに迅速な対応が可能になります。

報告すべき関係機関

ランサムウェア攻撃を受けた場合、以下の機関への報告を検討してください。報告により、専門的な助言を受けられるだけでなく、他の組織への被害拡大防止にも貢献できます。

報告先 報告内容 備考
警察(サイバー犯罪相談窓口) 被害届の提出、攻撃の詳細 都道府県警察のサイバー犯罪対策課
IPA(情報処理推進機構) 攻撃手法、被害状況の情報提供 情報セキュリティ安心相談窓口
JPCERT/CC インシデント報告、技術的情報の共有 国内のセキュリティインシデント対応機関
個人情報保護委員会 個人情報漏洩が疑われる場合の報告 法令に基づく報告義務あり
所管省庁 業種によって報告が必要な場合がある 金融庁、厚生労働省など

個人情報の漏洩が疑われる場合、個人情報保護法に基づき、個人情報保護委員会への報告が義務付けられています。報告期限が定められているため、速やかに対応してください。

システム復旧の手順

報告と並行して、システム復旧の作業を進めます。復旧作業は、安全性を確保しながら段階的に行うことが重要です。

まず、感染原因の特定と除去を行います。マルウェアが残存した状態で復旧を進めると、再度感染する恐れがあるためです。必要に応じて、専門のフォレンジック業者に調査を依頼してください。原因特定後は、感染した端末のクリーンインストール、またはクリーンな状態のバックアップからの復元を行います。

データの復旧には、事前に取得していたバックアップを使用します。バックアップがオフライン環境に保管されていれば、暗号化されていない状態のデータを復元できます。復旧前には、バックアップ自体が感染していないことを必ず確認してください。

復旧後の再発防止策

復旧が完了したら、同様の被害を繰り返さないための再発防止策を講じます。感染原因の調査結果を踏まえ、脆弱性の修正、セキュリティ設定の見直し、従業員教育の強化などを実施してください。インシデント対応の記録を残し、今後の対応計画に反映させることも重要です。

セキュリティに関する最新情報を継続的に収集することで、新たな脅威にも対応しやすくなります。三和コムテックが提供する最新ブログ無料購読を活用すれば、ランサムウェアをはじめとするサイバー攻撃の動向やセキュリティ対策の情報を定期的に入手できます。

また、セキュリティ関連の用語や概念を正しく理解しておくことも、適切な対策を講じる上で役立ちます。分かりやすいセキュリティ用語集を参照することで、専門用語への理解を深められます。

ランサムウェア攻撃対策に役立つセキュリティツール

ランサムウェア攻撃対策に役立つセキュリティツール

ランサムウェア攻撃から組織を守るためには、適切なセキュリティツールの導入が欠かせません。ここでは、国内企業での導入実績が豊富なEDR製品と、万が一の被害に備えるバックアップソリューションについて解説します。自社の規模やセキュリティ要件に合った製品を選ぶ際の参考にしてください。

国内で導入実績のあるEDR製品

EDR(Endpoint Detection and Response)は、エンドポイントの挙動を常時監視し、ランサムウェアを含む脅威をリアルタイムで検知・対応できるセキュリティソリューションです。従来のウイルス対策ソフトがシグネチャベースで既知のマルウェアを検出するのに対し、EDRは振る舞い検知によって未知の脅威にも対応できます。

主要なEDR製品の特徴

日本国内で多くの企業に採用されているEDR製品には、以下のようなものがあります。それぞれの製品には強みがあるため、自社の環境や運用体制に合わせて選定することが重要です。

製品名 提供企業 主な特徴
CrowdStrike Falcon CrowdStrike Holdings, Inc. クラウドネイティブ設計による軽量な動作と、AIを活用した高精度な脅威検知が可能
Microsoft Defender for Endpoint Microsoft Corporation Microsoft 365との統合性が高く、Windows環境との親和性に優れる
Trend Micro Apex One トレンドマイクロ株式会社 日本語サポートが充実しており、国内企業での導入実績が豊富
Cybereason EDR Cybereason Inc. 攻撃の全体像を可視化するMalOp機能により、インシデント対応を効率化できる
VMware Carbon Black Broadcom Inc. 振る舞い分析と脅威ハンティング機能に強みを持つ

EDR製品を選ぶ際のポイント

EDR製品を導入する際には、検知精度だけでなく運用面も含めた総合的な評価が必要です。以下の観点から比較検討することをお勧めします。

  • 自社のIT環境(Windows、macOS、Linuxなど)への対応状況
  • クラウド型かオンプレミス型かの運用形態
  • 管理コンソールの使いやすさと日本語対応の有無
  • SOCサービスやMDR(Managed Detection and Response)の提供有無
  • 既存のセキュリティ製品やSIEMとの連携性
  • 導入後のサポート体制とインシデント発生時の対応支援

特に中小企業では、社内にセキュリティ専門人材が不足しているケースが多いため、運用支援サービスが充実した製品を選ぶことで、効果的な運用を実現できます。

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バックアップソリューションの選び方

ランサムウェア攻撃によってデータが暗号化された場合でも、適切なバックアップがあれば業務を復旧できます。しかし、近年のランサムウェアはバックアップデータも標的にするため、攻撃に強いバックアップ環境の構築が求められています。

ランサムウェア対策に有効なバックアップ方式

ランサムウェアからバックアップデータを守るためには、「3-2-1ルール」と呼ばれる方式が推奨されています。これは、3つ以上のコピーを作成し、2種類以上の異なる媒体に保存し、1つは遠隔地に保管するという考え方です。

バックアップ方式 概要 ランサムウェア対策としての有効性
イミュータブルバックアップ 一度書き込んだデータを一定期間変更・削除できないようにする方式 攻撃者による暗号化や削除を防止できるため非常に有効
エアギャップバックアップ ネットワークから物理的に切り離した環境にバックアップを保存 オンライン経由での攻撃を受けないため高い安全性を確保できる
クラウドバックアップ クラウドストレージにデータを保存し遠隔地にも複製を保持 オンプレミス環境が被害を受けても復旧が可能

国内で利用できる主なバックアップソリューション

企業向けバックアップソリューションとして、国内でも多くの導入実績を持つ製品があります。ランサムウェア対策機能を備えた代表的な製品を紹介します。

  • Veeam Backup & Replication(Veeam Software Corporation):イミュータブルバックアップに対応し、ランサムウェア検知機能も搭載
  • Acronis Cyber Protect(Acronis International GmbH):バックアップとセキュリティ機能を統合したオールインワンソリューション
  • Arcserve UDP(Arcserve, LLC):ランサムウェア対策に特化した機能を持ち、中堅・中小企業での導入実績が豊富
  • Veritas NetBackup(Veritas Technologies LLC):大規模環境向けの高信頼性バックアップソリューション

バックアップ運用で注意すべきポイント

バックアップソリューションを導入しても、適切な運用がなされていなければ、いざという時に復旧できません。以下の点に注意して運用ルールを策定してください。

  • バックアップの実行状況とエラーの有無を定期的に確認する
  • 復旧手順を文書化し、定期的にリストアテストを実施する
  • バックアップデータへのアクセス権限を厳格に管理する
  • 世代管理を適切に設定し、感染前の状態に戻せる期間を確保する
  • クラウドバックアップを利用する場合は通信の暗号化を確認する

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よくある質問(FAQ)

ランサムウェアに感染したらまず何をすべきですか?

感染が疑われる端末を直ちにネットワークから切り離すことが最優先です。LANケーブルを抜く、Wi-Fiを無効にするなどして、他の端末やサーバーへの感染拡大を防ぎます。その後、社内のセキュリティ担当者や外部の専門機関に連絡し、指示を仰いでください。

身代金を支払えばデータは復旧できますか?

身代金を支払っても、データが完全に復旧される保証はありません。攻撃者が約束を守らないケースや、復号ツールが正常に動作しないケースも報告されています。また、支払いによって犯罪組織の資金源となり、さらなる攻撃を助長する可能性があるため、支払いは推奨されていません。

中小企業でもランサムウェア対策は必要ですか?

中小企業こそランサムウェア対策が必要です。大企業と比較してセキュリティ対策が手薄であることが多く、攻撃者にとって狙いやすいターゲットとなっています。また、取引先の大企業を攻撃するための踏み台として利用されるケースも増加しています。

バックアップがあればランサムウェア攻撃を受けても安心ですか?

バックアップは重要な対策の一つですが、それだけでは十分ではありません。近年のランサムウェアはバックアップデータも暗号化の対象とするため、オフラインバックアップや世代管理を行うことが重要です。また、バックアップからの復旧訓練を定期的に実施し、確実に復元できることを確認しておく必要があります。

ランサムウェア対策にはどのくらいの費用がかかりますか?

対策の費用は企業規模や導入するソリューションによって大きく異なります。従業員教育やOSのアップデートなど、費用をかけずに実施できる対策も多くあります。まずは無料でできる対策から始め、リスク評価に基づいて優先度の高い対策から段階的に投資していくことが効果的です。

従業員へのセキュリティ教育はどのように行えばよいですか?

定期的な研修やeラーニングの活用が効果的です。不審なメールの見分け方や、安全なパスワード管理の方法など、具体的な事例を交えて説明することで理解が深まります。また、標的型攻撃メール訓練を実施し、実践的な対応力を養うことも重要です。

ランサムウェア攻撃を受けた場合、どこに相談すればよいですか?

警察庁のサイバー犯罪相談窓口や、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の情報セキュリティ安心相談窓口に相談することができます。また、契約しているセキュリティベンダーや、インシデント対応を専門とするセキュリティ企業に支援を依頼することも有効な選択肢です。

EDRとウイルス対策ソフトの違いは何ですか?

従来のウイルス対策ソフトは既知のマルウェアをパターンマッチングで検出する仕組みが中心でした。一方、EDRはエンドポイントの挙動を常時監視し、不審な動作を検知・対応する機能を備えています。未知の脅威への対応力が高く、感染後の調査や復旧にも役立つため、ランサムウェア対策として有効です。

まとめ

本記事では、ランサムウェア攻撃の仕組みから具体的な対策方法、そして万が一被害を受けた場合の対処法まで、包括的に解説しました。

ランサムウェア攻撃は年々巧妙化しており、企業規模を問わずすべての組織が標的となる可能性があります。被害を防ぐためには、定期的なバックアップの実施、脆弱性対策の徹底、EDRなどのセキュリティツールの導入、多要素認証によるアクセス管理の強化、従業員教育、ネットワークの分離と監視、そしてインシデント対応計画の策定という7つの対策を、バランスよく実施することが重要です。

特に、技術的な対策だけでなく、従業員一人ひとりのセキュリティ意識を高めることが、組織全体の防御力を向上させる鍵となります。また、万が一攻撃を受けた場合に備え、身代金を支払わずに対処できる体制を事前に整えておくことも欠かせません。

セキュリティ対策は一度実施すれば終わりではなく、脅威の変化に応じて継続的に見直し、改善していく必要があります。自社のセキュリティ体制に不安がある場合や、どの対策から始めればよいかお悩みの場合は、専門家への相談をおすすめします。

三和コムテックでは、ランサムウェア対策をはじめとする企業のセキュリティ課題に対応するさまざまなソリューションを提供しています。自社に最適な対策を検討したい方は、三和コムテック Security Solution Bookをご覧ください。また、最新のセキュリティ動向について学びたい方は、セキュリティ関連イベント・セミナー情報もあわせてご確認ください。

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この記事の執筆・監修者
岡山 大
三和コムテック株式会社
セキュリティソリューションプロダクトマネージャー
OEMメーカーの海外営業として10年間勤務の後、2001年三和コムテックに入社。
新規事業(WEBセキュリティ ビジネス)のきっかけとなる、自動脆弱性診断サービスを立ち上げ(2004年)から一環して、営業・企画面にて参画。 2009年に他の3社と中心になり、たち上げたJCDSC(日本カードセキュリティ協議会 / 会員企業422社)にて運営委員(現在,運営委員長)として活動。PCIDSSや非保持に関するソリューションやベンダー、また関連の審査やコンサル、などの情報に明るく、要件に応じて、弊社コンサルティングサービスにも参加。2021年4月より、業界誌(月刊消費者信用)にてコラム「セキュリティ考現学」を寄稿中。

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