セキュリティ対策のためのソフトウェアとは?
仕組みや例を分かりやすく説明

 2024.12.19  三和コムテック

セキュリティ対策ソフトウェアの知識を深めることは、セキュリティ対策において重要です。
それは、適切なセキュリティ対策ソフトウェアを導入することで、デバイスのセキュリティを大きく向上させることができるためです。

しかし、セキュリティ対策ソフトウェアは、各社さまざまな種類があるためどれが自社に最適なのか迷うこともあるでしょう。

本記事では、セキュリティ対策ソフトウェアの仕組みや例も分かりやすく解説していますので、セキュリティ対策ソフトウェアを選ぶ際に参考にしてください。

セキュリティ対策ソフトウェアとは?分かりやすく解説

セキュリティ対策ソフトウェアとは?分かりやすく解説

ここでは、セキュリティ対策ソフトウェアの基礎知識や重要性について解説します。
セキュリティ対策ソフトウェアの知識を深めるとサービスの選定もしやすくなりますので、参考にしてください。

セキュリティ対策ソフトウェアの基礎知識

セキュリティ対策用のソフトウェアなどは、外部からの不正や脅威(コンピューターウイルスやマルウェアなど)から自身のデバイスやシステムを保護するためのサービスです。コンピューターウイルスやマルウェアなど、外部からの不正や脅威は多岐にわたります。

そこで、セキュリティ対策ソフトウェアの機能を、大きく3つに大別しました。
3つの機能からそれぞれ対策をしています。

スクロールできます →
デバイスを保護するための機能 マルウェア、スパイウェア対策
デバイスコントロール
アンチセフト
Webカメラ保護
インターネットから保護する機能 電子メール保護
クライアント保護
フィッシング対策
インターネットバンキングと決済の保護
ネットワークのアクセスを保護する機能 ファイアウォール
IDS (侵入検知システム)
ホームネットワークの保護

セキュリティ対策ソフトウェアは、コンピューターウイルスを検知して排除して、悪意のある攻撃から自身のデバイスを守ってくれるでしょう。

セキュリティ対策ソフトウェアの重要性

現在のコンピューターウイルスやマルウェアなど年々巧妙化してきておりその種類は多岐にわたります。セキュリティ対策ソフトウェアを導入することは、情報社会において必要不可欠です。

例えば重要な顧客情報や社員情報などの個人情報が流出してしまうと不正利用される大きな問題になるでしょう。外部からの不正や脅威は多岐にわたり、個人での対策には限界があります。そのため、セキュリティ対策ソフトウェアを導入して外部からの不正や脅威に対策を講じることが重要です。

ウイルス対策ソフトとの違い

ウイルス対策ソフトも、自身のデバイスやシステムに脅威をもたらすコンピュータウイルスなどを検知し、排除するソフトウェアです。

セキュリティ対策ソフトとウイルス対策ソフトの違いには下記の点があります。

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ウイルス対策ソフト ウイルスの感染予防や排除をするソフトウェア
セキュリティ対策ソフト インターネットからの不正なアクセスや、
デバイスの情報漏えいを防止するソフトウェア

外部からの不正や脅威はウイルス対策、セキュリティ対策のどちらも実施することが大事です。近年ではウイルス対策、セキュリティ対策の両方の機能が備わったソフトウェアが多くなっており、明確な区別がなくなっています。

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セキュリティ対策ソフトウェアの基本機能

セキュリティ対策ソフトウェアの基本機能

ここでは、セキュリティ対策ソフトウェアの基本機能について解説します。セキュリティ対策ソフトウェアの基本機能を把握することは、セキュリティ対策のソフトウェア選定において役立ちますので参考にしてください。

ウイルスなどの検知と駆除

セキュリティ対策ソフトウェアでは、ウイルスなどの検知と駆除ができます。セキュリティ対策ソフトウェアには、ウイルスの情報が蓄積されて、同じ情報の動きが検知されたら駆除します。ただし、ウイルスの情報も日々更新されているため、ソフトウェアの定期的なアップデートをしていないと、新種のウイルスには対策ができないため注意してください。

定期的にソフトウェアのアップデートをしておけば、最新のウイルス情報を保持しているセキュリティ対策ソフトウェアがウイルスからシステムを守ってくれます。

フィッシング対策

セキュリティ対策ソフトウェアは、フィッシングサイトにも有効です。

フィッシングサイトとは、実在する通販サイトなどを装い、IDやパスワード、クレジットカード番号などの個人情報を入力させ騙し取る悪質なサイトです。セキュリティ対策ソフトウェアは、フィッシングサイトへのアクセス時に、保護機能が働きサイトへのアクセスの危険性を警告します。危険なサイトへのアクセスに対して警告するため、不正なサイトへアクセスする可能性を大きく下げられます。

迷惑メール対策

セキュリティ対策ソフトウェアは、迷惑メール対策の機能も有しています。

ウイルス感染経路として、約20%がメールからとされています。特に、メールに添付されているファイルからウイルスが侵入してくるケースが多いです。

セキュリティ対策ソフトウェアは、メールの送信元や本文、添付ファイルなどから悪意のあるメールを自動で判別し、警告文を表示するため、セキュリティリスクを下げることができます。

しかし、メールにウイルスを潜ませる手法も日々進化しているため、ソフトウェアの検知は100%ではありません。怪しいと感じたメールは開かずに削除するよう徹底しましょう。

スパイウェアへの対策

セキュリティ対策ソフトウェアで、スパイウェアへの対策も行うことができます。

スパイウェアとは、デバイス内に侵入して不正に個人情報を収集して外部へ送信する悪意のあるソフトウェアです。スパイウェアの恐ろしいところは、使用しているデバイスは正常に動作しているように見えるため、利用者が気付かないうちに継続的に個人情報が窃取される点です。

セキュリティ対策ソフトウェアでは、スパイウェアも検知して排除できるので、安心してデバイスの利用ができるでしょう。

外部記憶媒体を自動検査

セキュリティ対策ソフトウェアは、外部記憶媒体も自動検査します。外部記憶媒体とは、USBメモリやメモリカード、DVDなどです。

検査するルールも任意に設定できるため、より自社に合ったセキュリティ対策を実施できるでしょう。

業務上、デバイスに外部記憶媒体の接続が多い場合は、セキュリティ対策ソフトウェアで対応してください。

デバイス紛失時のアンチセフト

セキュリティ対策ソフトウェアは、デバイス紛失時のアンチセフトもできます。

アンチセフト機能とは、デバイスの紛失や盗難の際に不正利用されていないか監視や位置の特定ができる機能です。

デバイスの紛失や盗難は、注意をしていても必ず防げるとは限りません。
もし、紛失や盗難が発生したら、デバイスから企業の情報や個人情報が流出してしまうでしょう。

そのため、デバイスの紛失や盗難が発生した場合のリスクヘッジとして、セキュリティ対策ソフトウェアでアンチセフト機能を導入するとよいでしょう。

セキュリティ対策ソフトウェアを導入しないリスクとは

セキュリティ対策ソフトウェアを導入しないリスクとは

ここでは、セキュリティ対策ソフトウェアを導入しないリスクについて解説します。リスクを把握することで、どこに、どんな危険があるかが分かりますので参考にしてください。

顧客・個人情報が流出する

セキュリティ対策ソフトウェアを導入しないリスクとして大きいのは、顧客・個人情報が流出することです。

顧客・個人情報は、銀行口座やクレジットカードの番号、住所、電話番号、SNSアカウント、利用サービスアカウントなどが該当します。

顧客・個人情報の流出は、個人だけの問題に留まらない場合があるでしょう。顧客の情報が流出してしまった場合は、その会社の社会的信用も大きく失墜してしまいます。

会社の社会的信用を失うと、取引の中止などで売上が大きく下がり会社の経営危機にもなりかねません。顧客・個人情報の流出は、決して他人事と軽視せずにしっかり対策しましょう。

犯罪者集団に不正利用される

セキュリティ対策をしていないデバイスは、ウイルス感染しやすい状況のため、犯罪者集団に不正利用されやすいです。

不正利用は、サイバー攻撃を行っている犯罪者や集団に自身のデバイスが利用されてしまうので注意してください。

サイバー攻撃の種類として、複数のデバイスを利用して一斉に攻撃するDDoS攻撃があります。DDoS攻撃を行う際に、攻撃者は中継地点としてデバイスを不正利用するため、本体はどこからの攻撃か分からないようにしています。

セキュリティ対策をしていないデバイスはウイルス感染しやすく、知らない間に犯罪に加担してしまうケースがあるでしょう。

おすすめのセキュリティ対策ソフトウェア一覧

おすすめのセキュリティ対策ソフトウェア一覧

ここでは、おすすめのセキュリティ対策ソフトウェア一覧を紹介します。セキュリティ対策ソフトウェアを導入検討するなら参考にしてください。

ZERO ウイルスセキュリティ

ZEROウイルスセキュリティは、ソースネクスト株式会社提供のソフトウェアです。ソフト単体での販売本数が12年連続No1です。

ZERO ウイルスセキュリティの特徴は下記になります。

  • 法人導入実績2,300社以上
  • 登録本数1,000万本突破の実績

1台あたり2,970円からと料金もリーズナブルですが、法人の場合は10ライセンス以上の契約となります。

セキュリティ対策ソフトウェアの購入後は利用期限がなく、導入したデバイスを買い替えるまで利用できます。

カスペルスキーセキュリティ

カスペルスキーセキュリティは、株式会社カスペルスキーが提供している実績のあるセキュリティ対策ソフトウェアです。法人向けには、49人までの小規模企業向け、50~999人までの中規模企業向け、1000人以上の大企業向けのサービスがあり、あらゆる規模の企業で導入できます。

カスペルスキーの特徴は下記です。

  • 22万以上の企業をIT上の脅威から保護している実績
  • 25年以上のサイバーセキュリティ業界での経験と実績
  • AV-Comparatives(第三者機関)の2023年度年間最優秀製品

200の国と地域で展開し、世界中で信頼されているセキュリティ対策ツールです。
10人の企業の場合の年間料金は48,160円~、30日間の返金保証がついています。

ノートンスモールビジネス

ノートンスモールビジネスは、小規模起用向けの栽培―セキュリティ対策ソフトです。5~20台のデバイスを保護でき、最初の1年間は6台6,880円(税込)~利用できます。

ノートンスモールビジネスの特徴は下記です。

  • 30日間の無料体験版がある
  • 250GBのデータバックアック可能(プレミアムの場合は500GB)
  • ノートン専門家チームによるサポートを利用可

主な機能には、デバイスセキュリティ、250GBのデータバックアップ(プレミアムは500GB)、ソフトウェアアップデータ、プライベートプラウザ、パスワードマネージャーなどがあります。

ウイルスバスタービジネスセキュリティ

ウイルスバスタービジネスセキュリティは、トレンドマイクロ株式会社が提供している国内市場シェア16年連続No1、中小企業向けでは8年連続No1のセキュリティ対策ソフトウェアです。

特徴は下記です。

  • 50万社以上の実績
  • 年中無休の安心サポートがある
  • 30日間の無料体験版がある

ウイルス対策の他、迷惑メール対策やURLフィルタリングなどさまざまなセキュリティ対策が1つにまとまっています。

アバストスモールビジネスサイバーセキュリティソリューション

アバストスモールビジネスサイバーセキュリティソリューションは、中小企業向けのアンチウイルスソフトウェアです。

特徴は下記です。

  • 訓練を受けたエンジニアのサポートが受けられる
  • AV-Comparatives(第三者機関)の「アプルーブドビジネスセキュリティプロダクトアウォード」受賞(2023年)
  • 30日間の返金保証あり

デバイス1台あたり1年間4,275円(税込)から利用できます。

セキュリティ対策ソフトウェアの選び方

セキュリティ対策ソフトウェアの選び方

ここでは、セキュリティ対策ソフトウェアの選び方について解説します。セキュリティ対策ソフトウェアは、各社さまざま提供されているので選ぶ際のポイントとして参考にしてください。

信頼性が高いソフトを選ぶ

セキュリティ対策ソフトウェアは、信頼性が高いソフトを選ぶとよいでしょう。信頼性が高いソフトかどうかは、第三者機関で高評価を得ているかどうかで判断できます。

主な第三者機関は下記です。

スクロールできます →
AV-Comparatives オーストリアのセキュリティソフト評価機関
AV-TEST ドイツのセキュリティソフト評価機関
SE Labs アメリカのセキュリティソフト評価機関

上記のいずれかもしくは、複数から高評価を得ていると信頼性が高いと判断できます。また、提供している企業情報からも信頼性を確認してください。

  • セキュリティ対策ソフトウェアを提供している実績数
  • 企業の社歴の長さ

セキュリティ対策ソフトウェアの利用実績が多ければ、それだけ多くの人に評価をされているということです。

企業の社歴は、長いほどセキュリティ対策ソフトウェアの品質が担保されていることになります。セキュリティ対策ソフトウェアの品質が粗悪であれば、ソフトの販売は伸びず売上は上がらないので、企業として継続していくことは難しいでしょう。

セキュリティ対策ソフトウェアは、信頼性が高いソフトを選ぶと品質の高いサービスを受けることができます。

動作が軽量なソフトを選ぶ

セキュリティ対策ソフトウェアは、動作が軽量なソフトを選ぶことも重要です。セキュリティ対策ソフトウェアは、外部のウイルスからシステムを常に守る必要があり、デバイスの利用中にセキュリティ対策ソフトウェアを稼働させておかなければなりません。セキュリティ対策ソフトウェアが重いと、デバイスの処理が追いつかず動作が遅くなりストレスを感じるでしょう。

セキュリティ対策ソフトウェアには、デバイスの負荷を大幅に軽減する種類もあります。動作が軽量なソフトを選ぶことは、日々の利用を円滑にするには必要です。

サポート体制で選ぶ

セキュリティ対策ソフトウェアの提供会社が、どのくらいサポート体制が充実しているか確認することも大切です。

セキュリティ対策ソフトウェアは、導入すれば自動で基本的な動作は行います。しかし、セキュリティを上げるには、より細かな設定や利用が必要となる可能性があります。

セキュリティに関する知識があればサポートは不要ですが、セキュリティの専門家でなければ細かな設定は分からないものです。その際に、サポート体制が充実していると安心です。

サポート体制は、メールやチャットでの問い合わせができるか、必要であれば平日だけでなく土日祝日にも対応してくれるかなどを確認しましょう。メールやチャットだけではなく、電話対応のサポート体制があるとより安心感が上がります。

総合セキュリティ対策ならSCTのセキュリティソリューション

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総合セキュリティ対策ならSCTのセキュリティソリューションにご相談ください。
SCTでは、これまでの3,000社15,000万回以上の実績など、さまざまな業界を対象にセキュリティ面で安心のサポートを提供しています。

SCTの提供サービスLabradorLabsでは、SBOM導入が効率的にできます。SBOMとは、サービスの構成要素や互いの依存関係、ライセンスデータなどをリスト化した一覧表です。

SBOMを導入することで、社内の脆弱性はどこにあるのか可視化でき、セキュリティ対策を講じやすくなるメリットがあります。

SCTでは、セキュリティ診断も3,000社以上の実績があるので、セキュリティ対策へのアドバイスも可能です。

社内のセキュリティ対策に少しでも不安やお悩みを感じたら下記からお気軽にお問い合わせください。

まとめ

外部からの攻撃は、個人情報、機密情報の流出や犯罪集団に不正利用されるリスクがあるので、セキュリティ対策を実施することが重要です。

セキュリティ対策ソフトウェアは、最新のウイルス情報もアップデートされておりメリットが大きいです。セキュリティ対策ソフトウェアを選ぶ際は、信頼性や動作が軽量か、サポート体制などで選ぶとよいでしょう。

ウイルスや外部からの攻撃は常に変化しています。セキュリティ対策の水準を高めることは、企業において非常に重要度が高まってきています。

SCTのLabradorLabsでは、脆弱性の自動解析が容易にできます。また、部門やグループ会社、取引先とのレポート共有機能により連携も可能です。

少しでもセキュリティに不安や悩みがあれば、総合セキュリティ対策のSCTにお問い合わせください。

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