ATMやWi-Fiルータを狙うトロイの木馬を確認

 2014.04.24  岡山 大

株式会社Doctor Web Pacific(Dr.WEB)は4月22日、2014年3月のウイルス脅威について発表しました。3月初旬にはATMを感染させるトロイの木馬が発見され、中旬にはWi-Fiルータをハッキングする悪意のあるプログラムが出現しました。また、Androidを狙った新たな脅威も多く発見されている。「Dr.WebCureIt!」によって収集された統計によると、2014年3月に最も多く検出された脅威は、感染させたシステム上にアドウェアやリスクウェアをインストールする「Trojan.Packed.24524」で、広告トロイの木馬である「Trojan.InstallMonster.51」「Trojan.LoadMoney.15」「Trojan.LoadMoney.1」が順に続きました。

また、ブラウザプラグインとして導入され、開かれたWebページ上に広告などを表示させる「Trojan.BPlug」プログラムも複数発見されています。ATMを感染させる「Trojan.Skimer.19」は、3月初旬に発見された。ATMのOSを感染させると、は暗号化PINパッド(EPP:Encrypted Pin Pad)への入力を監視し、特定の組み合わせが入力されると、犯罪者からのコマンドを実行します。コマンドには、PINコードの復号化やホストファイルの改ざん、トランザクション数、カードやキーなどの統計情報の表示、ログファイルの削除、システムの再起動などが含まれています。

ブルートフォースを使用してWi-Fiルータのアクセスパスワードを解読し、デバイスの設定で指定されているDNSサーバアドレスを変更するマルウェア「Trojan.Rbrute」プログラムは、指定されたIPアドレスの範囲を使用してネットワークをスキャンする、辞書攻撃を行う、という2つのコマンドを実行します。これら2つのコマンドはそれぞれ独立したもので、トロイの木馬によって別々に実行されます。モバイルにおいては、新たなトロイの木馬「Android.Dendroid.1.origin」や「Android.Backdoor.53.origin」などが確認されております。

http://scan.netsecurity.ne.jp/article/2014/04/23/34049.html

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この記事の執筆・監修者
岡山 大
三和コムテック株式会社
セキュリティソリューションプロダクトマネージャー
OEMメーカーの海外営業として10年間勤務の後、2001年三和コムテックに入社。
新規事業(WEBセキュリティ ビジネス)のきっかけとなる、自動脆弱性診断サービスを立ち上げ(2004年)から一環して、営業・企画面にて参画。 2009年に他の3社と中心になり、たち上げたJCDSC(日本カードセキュリティ協議会 / 会員企業422社)にて運営委員(現在,運営委員長)として活動。PCIDSSや非保持に関するソリューションやベンダー、また関連の審査やコンサル、などの情報に明るく、要件に応じて、弊社コンサルティングサービスにも参加。2021年4月より、業界誌(月刊消費者信用)にてコラム「セキュリティ考現学」を寄稿中。

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