IBM iをオンプレミスからクラウドにする際のデータ移行方法とは?

 2024.02.26  三和コムテック

近年、IBM iをオンプレミスからクラウドへ移行を検討する方が増えています。IBM iのクラウドが採用される理由とデータ移行ツールを確認し、自社にあったクラウドへのデータ移行方法を考えてみましょう。

IBM iのクラウド利用が採用される理由

近年、IBM iをオンプレミスからクラウドへの移行を検討されている方が増えています。オンプレミスからクラウドにされる理由とは何でしょうか。

現在、IBM iユーザーが抱えている課題は以下のようなものがあります。

  • システム要員の不足やそれに伴う運用負荷の増大
  • 保守切れの観点やシステム停止などの要件から、新たなサービス開発時にCPUやメモリの増強ができない
  • 不要/余剰なリソース(オーバースペックな状況)に対する投資対効果が薄い

特にシステム要員の不足と運用負荷の増大については特に顕著で、昨年アイマガジン株式会社が国内を中心に行った『IBM iユーザー動向調査2023』でも、情報システム全般の問題・課題として最も多く挙げられており、深刻化しているのがわかります。

IBM iのクラウド利用が採用される要因

引用:アイマガジン株式会社『IBM iユーザー動向調査2023』

IBM iをクラウドに移行することで、以下のメリットがあります。

  • マシンスペックの最適化を実現
    クラウドでは、CPUやメモリなどを小さな単位で選択できるので、スペックの最適化が可能です。また、ピーク時にはその都度リソースのスケールアップが可能です。必要な分だけコストが発生するので、不要なコストが削減され費用の適正化にもつながります。
  • サーバー管理から解放
    システムインフラをアウトソースすることで、物理サーバー障害時の対応がなくなりサーバー管理が不要になります。ユーザーによるインフラ部分の運用・保守がなくなるので、運用負荷が軽減されます。

このようなメリットから、IBM iのクラウド利用が採用されていると言えます。

オンプレミスからクラウドへのデータ移行方法

オンプレミスでは物理テープでのデータ移行が主流となっていますが、以下のような問題があります。

  • クラウドによっては物理テープ非対応である
  • 移行時に物理テープをクラウド事業者のセンターへハンドキャリーしなければならず、切り替え時のダウンタイムが増える
そこで、以下のような物理テープ以外でのデータ移行も行われています。
  • FTP
  • HAツール
  • VTL

物理テープを基準としてこの3つを比較してみます。

オンプレミスからクラウドへのデータ移行方法

※画像をクリックすると拡大表示されます

最も安価にデータ移行ができるのはFTPです。しかし、データが膨大になればディスク増設が必要になり、保管時間が延長されます。
最も早くデータ移行ができるのはHAツールです。リアルタイムでデータを同期するので保管・復元といった手間もありません。ただ、導入する手間とコストが発生します。

何を軸に考えるかによって、選択するデータ移行方法は変わってくるかと思います。
目的に合ったデータ移行方法を選択することが必要です。

三和コムテックの製品でできるデータ移行

今回は先にあげたデータ移行方法から、HAツールと仮想テープ装置へのバックアップについてみてみます。三和コムテックでは、システム移行を容易にするHAツール「MIMIX MOVE」とサーバーへデータバックアップを取得する「Laser Vault」を提供しています。

「MIMIX MOVE」は、本番業務を継続したままリアルタイムでデータ移行が可能です。アプリケーション、データ、システム値を1対1、1対多数、多数対1に移行します。三和コムテックの製品でできるデータ移行

「Laser Vault」は、既存のPCサーバーやクラウド、外部ストレージにデータバックアップを取得することができます。取得したバックアップをネットワーク転送して簡単に復元でき、切り替え時のダウンタイムを減らすことが可能です。保管・復元コマンドはIBM iとほぼ同様の操作なので、新たなスキルの習得は不要です。三和コムテックの製品でできるデータ移行

IBM iのクラウド移行をご検討の方、自社にあった移行方法を選択し、スムーズなデータ移行を実現しましょう。

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