バックアップは事業継続に不可欠な要素の一つ
データのバックアップはデジタル時代において不可欠な要素となっています。企業にとってデータは、顧客情報、取引履歴、業務プロセスなどの情報資産を含むビジネス運営の中心的要素です。これらの重要データを不当に扱い損失・破壊してしまうことは、業務継続の困難化やセキュリティリスクの増大、顧客信頼の損失、さらには法令違反につながるなど、事業存続の危機に陥る可能性があります。
データを損失する主な要因は、サイバー攻撃や人的ミスによるデータ破壊、自然災害によるサーバー全損、ディスク障害など多岐にわたります。重要システムの一つであるIBM i(旧AS/400)にとっても、データ損失は深刻なリスクです。
事業継続に不可欠なデータを守るためには、体系的な計画と管理によるデータ保護が必要です。適切なデータ保護を行うことで、自社に合った効率的で効果的なバックアップ運用を実現します。
バックアップ運用の最適化:重要な選択肢①
バックアップ方式は大きく分けて、物理メディアへのバックアップと仮想メディアへのバックアップの二種類があります。
物理メディアへのバックアップ:
物理的なメディア(例:ハードディスクやテープ)にデータを保存する方法
仮想メディアへのバックアップ:
仮想環境上(例:仮想マシンやクラウド)にデータを保存する方法
物理メディアによるバックアップ運用では、日々のバックアップメディアの分類、保管、管理が重要になります。例えば、日次、週次、月次、年次のバックアップを行い、それぞれのメディアを決められた期間、適切に管理することが求められます。決算関係書類や各種帳簿などの電子データは、電子帳簿保存法では7年(最長10年)の保存義務が定められています。
バックアップデータの適切な運用管理の例としては、1. 大量のメディア管理のためのラベル貼付、2. メディアの故障や経年劣化対策のためのメディア複製、3. 地震や水害などの拠点災害対策のためのメディア遠隔地移送、耐火金庫保管などがあります。
仮想メディアの場合、物理メディア管理という人的作業から解放される点が、運用管理の面で大きなメリットとなります。例えば、物理メディアに貼付するラベル印刷や管理、物理メディア自体の耐火金庫への保管、永年保管対応による保管スペース、維持コストの増大など運用管理者の悩みの種からの解放がメリットの一つとなります。また、バックアップのみのスケジューリングを設計するだけで、自動化が可能となります。さらに、遠隔地からのバックアップや復元操作が可能となることから、場所に制約を受けない運用管理が可能となります。
バックアップ運用の最適化:重要な選択肢②
バックアップ方式の選択に加えて、データの保管場所の選択もさまざまです。一般的にはオンプレミス、クラウド、ハイブリッドなどの選択肢が存在します。それぞれの特徴や用途、メリットとデメリットを簡単に確認してみましょう。
それぞれの利点と制約があり、企業のニーズや予算、セキュリティ要件に応じて適切な方法を選択することが重要です。
LaserVault ViTLの導入でバックアップ運用を最適化
三和コムテックは、バックアップ運用を支援するツールとして、LaserVault ViTLをご提供しています。LaserVault ViTL(以下、「ViTL」と称する)は、IBM Power Systems(iSeries、AS/400、System i、AIX、Linuxなど)向けの仮想テープライブラリ(VTL)ソリューションです。世代管理、メディア管理、ラベル管理、差分バックアップなどの機能を提供します。
ViTLを導入することで、前段で記載した仮想メディアへのバックアップのメリット(バックアップ運用の簡略化、効率化など)を得ることができます。さらに、ViTLのバックアップではオンプレミス、クラウド、ハイブリット構成を実現できます。既存のバックアップコマンドを変更せずに使用できる点も大きな利点です。ツール導入時の物理テープからViTLへのデータの移行も、DUPTAPコマンドで簡単に行うことができます。
LaserVault ViTLの特徴:
✓ 物理的なテープオペレーション関連の作業が不要
✓ スケジュール機能で保管・復元の完全自動化が可能
✓ 別途ハードウェアの用意は不要
✓ IBM iの保管・復元コマンドをそのまま利用可能
✓ Webインタフェースから操作可能
✓ Fiber ChannelやSASを介した多様なバックアップ構成が可能
✓ AES-256による暗号化でデータをセキュアに保管
自社のバックアップ運用にVTLのメリットを取り入れ、安心のデータ管理を実現してみませんか?詳細についてはぜひお問い合わせ下さい!
- トピックス:
- IBM i