リコー イタリア社
業種:ドキュメント管理ソリューション、ITサービス、印刷機器の販売(リコーのイタリア法人)
本社:イタリア、ミラノ
支店:8カ所
パートナー数:350社
直接販売顧客数:2万3000社
https://www.ricoh.it/
AutoMate導入前の問題・課題
リコーイタリア社の顧客サービス部門では、顧客から1日に1000件の問い合わせメールを受信していましたが、そのうち400件が翌日以降に持ち越されるバックログになっていました。コールセンターには、顧客の要求を満たす製品や部品に関する適切なツールがなかったためです。そのため、コールセンターと顧客サービス部門のワークロードが増加し、大きな負担になっていました。
AutoMate導入の経緯
リコーイタリア社では、顧客メールのデータと、通話中にコールセンターのオペレータから取得した情報の両方を自動化することを検討していました。
同社では従来から、顧客管理システムとしてSiebelを利用してきました。そこで、顧客メールの中にある顧客データや注文データなどをSiebelに自動的に入力し、そこから顧客に回答したり関係部署と連携するシステムを構想しました。その中で、顧客データをSiebelに自動入力するツールとして白羽の矢が当たったのが、AutoMateです。
AutoMateの活用
リコーイタリア社では、この仕組みを現実的なものとするために、パートナー会社の協力を得て、Siebelへの自動入力を行う前段のシステムとして、顧客からメールを受信したら、そのメールがどのような種別のメールかを判断する仕組みをAutoMateを使って構築しました。そして、その仕分けによってSiebelに入力するのが適切と判断された構造化データだけが、AutoMateで開発されたロボットによって自動入力されるようにしました。これによって、構造化メールからSiebelへの入力が、ほぼ100%、自動で行えるようになりました。
顧客からのメールの約25%を占める非構造化メール(自由形式のメール)は、自動的に解析され、仕分けされます。
そして、Siebelに取り込まれたデータは、その内容に従って、注文や再注文を自動で設定します。
感想・評価・効果
AutoMateの導入以来、顧客満足度が目に見えて向上しました。顧客の企業に対するロイヤルティと継続利用の意向を示す指標である「ネット・プロモーター・スコア( Net Promoter Score: NPS)」は、2017年四半期平均の31から、2019年現在、平均42へと増加しています。
また、顧客メールのバックログはなくなり、即日の回答・処理を達成しています。
AutoMateの導入によって、コールセンター業務も大きく改善することとなりました。従来からの単純な事務処理が大きく削減され、その分、顧客サポートやフィールド業務への支援へとパワーを振り向けられるようになっています。
AutoMateの利用は、当初は3台のロボットでスタートしましたが、2019年現在、20台以上のロボットが稼働しています。同社では、今後さらにロボットを増加させていく計画です。
- トピックス:
- AutoMate