海外事例|カナダの部品メーカー、ERPシステムとEDIの連携など44種類以上の業務をAutoMateで自動化

 2023.05.17  三和コムテック

Hopkins Canada
業種:家庭用製品・自動車部品メーカー
本社:カナダ オンタリオ州ブレナム
http://www.hopkinscanada.com/

AutoMate導入前の問題・課題

家庭用製品や自動車部品のメーカーであるホプキンスカナダ社(Hopkins Canada)は、基幹業務を一貫処理するためにERP製品のInfor VISUAL ERPをカナダ オンタリオ州と米ネブラスカ州にある2つの工場のIBM i に導入しました。

これによりバックエンドの事務作業は大幅に効率化されましたが、システムに関する毎日のレポートやメンテナンス作業は、ソフトウェアのインスタンスが2つになったために作業時間は2倍になりました。

そして、大きな課題として浮上してきたのが、12種類の運用レポートを各営業日の終業時に各サイトから手動で生成し、レポート用アプリケーションに送信してアプリケーション上で組み合わせ、さらに生産計画などに関するダッシュボード用のビューにしてマネージャーに提供する作業の負荷でした。このためには、さまざまなメンテナンス作業を夜間に実施する必要があり、これには毎日4時間かかっていました。

AutoMate導入の経緯

そこで、この作業負荷を軽減するために、ホプキンスカナダでは一連の作業を自動化するプログラムの開発を検討しました。しかし工数とコストを見積もると、想像以上に大きいことがわかりました。

同社が次に行った検討は、RPAツールのAutoMateです。そして検討の結果、自動化システムの構築にかかる工数・コストとも低く抑えられることが判明し、採用を決めました。

同社では最初に、システム部門のERPグループのスタッフがAutoMateについて研修を受けました。と同時に、AutoMateを活用して同様の課題を解決している他社の事例も学習しました。

この時の経験を振り返り、ERPグループのスタッフたちは「特定のタスクを実行するのに、必要なキーストロークをリストするか、移動、追加、削除などのアクションをメニューから選択するだけで行えることに驚きました」と言います。

本番の開発では、2つのIBM i 上の12種類(計24種類)ある運用レポートの生成から、それをダッシュボード用のビューにするまでの一連のプロセスをAutoMateで自動化しました。

ただし、最初のプロセスの起動だけは手動で行わなければならないという、完全な自動化ではありませんでした。

そこで同社では、AutoMateのサポートを利用して、AutoMateのトリガー機能を使ってプロセスの起動も自動で行う仕組みを開発しました。

AutoMateの活用

同社はその後、AutoMateを使って44種類以上の業務・作業を自動化してきました。その中には、ERPシステムへのEDIデータの取り込み、分散レポート、データベースの監視などがあります。これらの自動化によって、同社は1週間あたり25時間以上の事務処理の節約を実現しています。

ERPシステムへのEDIデータの取り込みでは、毎朝午前5時から1日に8回、未加工のEDIデータをフラットファイルに変換してERPシステムへインポートしています。そのうち注文レポートはネブラスカ工場に送信し、その中に注文書・請求書音の未着・未送信などがあれば監査レポートをトリガーにして問題箇所の特定を行っています。

感想・評価・効果

AutoMateの導入効果としては、毎日各スタッフが忙しく働く中で、毎週25時間以上を節約できた点です。従来の状況ではITスタッフの増員が避けられませんでしたが、AutoMateの導入によりそれも回避できています。

同社のシステム部門では、AutoMateの適用はまださまざまな業務・作業に行えると見ています。また、「AutoMateへの投資収益率(ROI)も、活用が広がるに伴って改善されています」と語っています。


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