高度なセキュリティと製品の機能強化により付加価値を向上
AutoMate導入事例 ケートリック株式会社 様
ケートリック株式会社
設 立:2015年4月
HCL Notes/Domino®のアプリケーション開発を主軸事業とするシステム開発会社。HCL Notes/Domino®導入済みの企業に対して 、アプリケーションのWeb化・モバイル化、インターフェースのリデザインなど 、多種多様な改修・保守サービス を提供している。また、高機能なワークフローエンジンを搭載したアプリケーション構築システム「consentFlow」も提供。「ローコードとプロコードのハイブリッド開発環境」という強みを生かし、柔軟な申請・承認アプリケーションの構築を支援している。
3つのポイント
- RPA製品AutoMateとの連携により、自社製品「consentFlow」の機能強化に成功
- AutoMateのJSON解析機能などにより、高度なセキュリティを損なうことなく連携を実現
- AutoMateとconsentFlowの強みを組み合わせ、承認後の文書管理やデータ活用も効率化
AutoMateの自動化機能によってconcentFlowのワークフローシステムが画期的に変わった
ケートリックは、consentFlowの機能強化を進めるため他システムとの連携を検討。しかし、REST APIに対応していないシステムや、OracleデータベースやExcelデータなどのオンプレミスのデータとの連携も目指していたため、REST API による連携以外の機能強化の手法を模索していた。そこで、豊富な自動起動トリガーやJSONデータの解析機能などを有するAutoMateを導入。RPAにより交通費精算の妥当性チェックを行うなどの、定型業務の自動化ソリューションを構築した。
ケートリックが抱えていた3つの課題
1.consentFlowの機能強化
HCL Notes/Domino®の導入企業以外にもconsentFlowを拡販するためには、他システムとの連携など機能強化が必要。特に、中小企業向けに製品を訴求するためには、承認と申請の間をつなぐ、定型業務の自動化ソリューションが必要だった。
2.オンプレミスとのデータ転送
consentFlowはHCL Notes/Domino®を基盤としているため、ローカルネットワークと外部ネットワーク間でのデータ転送にはセキュリティゲートウェイなどが必要だった。 よりシンプルでセキュアなデータ転送の方式を模索していた。
3.アクセス権限の管理
HCL Notes/Domino®の強みである高度なアクセスコントロール機能を生かしつつ、クラウドアプリケーションなどと連携できる仕組みを求めており、そうした仕組みを実現できるソリューションを求めていた。
AutoMateの導入効果
交通費精算の妥当性チェックの自動化などRPA連携による機能強化を実現
AutoMateの導入により、交通費申請の妥当性を、Webサイトを参照して判定する作業を自動化できた。consentFlowの機能強化が実現し、製品としての付加価値向上につながっている。
自動起動トリガーなどを活用し、シンプルでセキュアなシステム連携を実現
AutoMateの自動起動トリガーを活用し、JSON形式でデータを転送することで、シンプルでセキュアなシステム連携が実現。申請に不備があった際の差し戻し機能も実装した。
既存のアクセス権限機能を生かした、システム連携が可能に
AutoMateを導入することで、HCL Notes/Domino®の高度なアクセスコントロール機能を生かしたままでのシステム連携が実現。承認後のデータの権限管理や活用も効率化することができる。
AutoMate選定のポイント
1.定型業務の自動化を可能にする豊富な自動起動トリガー
- 「特定のフォルダにファイルが追加されたら起動」「受信メールに連動して起動」といったトリガーの利便性の高さを評価した。
- 自動起動トリガーについては、他社製品に比べて、AutoMateが特に優れていた。
2.consentFlowと相性の良いJSONやXMLの解析機能
- consentFlowとのシンプルな連携を実現するうえで、JSONやXMLの形式によるデータ転送が有効だと判断した。
- 自動起動トリガーとの組み合わせで、セキュリティゲートウェイなどを介さない連携が実現した。
3.買い切りライセンスによる利用しやすい料金体系
- 他社製品はサブスクリプションライセンスが多いなか、AutoMateは買い切りライセンスだった。
- 3~5年の長期的な利用を想定していたため、買い切りライセンスのほうが費用対効果は高かった。
User's Voice
concentFlowとAutoMateの連携は、DX推進基盤になり得るポテンシャルを秘めている
「システム連携」と聞くと、多くの方はREST APIによる連携を想定されると思います。たしかに、concentFlowはREST APIによる連携機能も実装していますが、多くの企業はHCL Notes/Domino®をオンプレミスで運用していますし、ソリューションの性質上、社外秘の情報を扱うことも多いため、REST APIによる連携よりもセキュアな手法の確立が求められていました。その点で、AutoMateはまさにうってつけの製品でした。JSONやXMLの解析機能や、多彩な自動起動トリガーを活用すれば、HCL Notes/Domino®のセキュアな環境を維持したままシステム連携が可能です。
例えば、今回開発した「交通費精算の妥当性チェック」の自動化ソリューションでは、JSON形式のデータ転送や「特定のフォルダにファイルが追加されたら起動」する自動起動トリガーを利用しています。具体的には、交通費の申請データが特定のフォルダ内にJSON形式のファイルとして作成されるとAutoMateのトリガーが起動し、RPAが外部の路線案内サイトを参照して、交通費の値を照合する仕組みです。データ転送はローカルネットワーク内でのみ行われているため、セキュアな環境を維持したまま自動化が実現します。
つまり、この連携では、concentFlowの「アプリローコード開発」と「高機能ワークフロー」という強みと、AutoMateのREST化されていないシステムをREST API化できるという強みが融合し「REST API開発のローコード環境」が実現しています。これから、concentFlowとAutoMateの連携をさらに進化させていくことで、多様なシステムが有機的に連携する基盤を構築できると確信しています。
一方で、さまざまなシステムを利用していることで「データが散在して、統合的に運用できない」という悩みを抱えている企業様も少なくないはずです。そうした企業にも、ワークフローとデータの収集・蓄積を一元化するconcentFlowとAutoMateの連携が非常に役に立つと考えています。今後当社では、concentFlowとAutoMateの連携を「DX推進基盤」として確立させるべく、さらなる開発を強化していく方針です。
ケートリックの「AutoMate」活用法
交通費申請の妥当性チェックを自動化
交通費の申請データが特定のフォルダにJSON形式のファイルとして作成されると、AutoMateのトリガーが起動し、外部の路線案内サイトを参照。申請額の妥当性をチェックし、妥当である場合は次の承認者に回付され、妥当でない場合は申請者に差し戻される。AutoMateは申請額の値を照合しているため、HCL Notes/Domino®サーバと外部サイト間でのデータ転送は行われていない。
申請データの管理も自動化
承認後の申請データの保存・管理作業の自動化も可能。concentFlowの基盤であるHCL Notes/Domino®のデータベースに、自動的に申請データを蓄積することができる。 データベースは、 柔軟かつ細密な文書管理が可能なため、承認後の申請データの活用やアクセス権限の管理も効率的に行うことが可能だ。
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